“難民への理解を” 「世界難民の日」を前に展示イベント 東京

6月20日の「世界難民の日」を前に、難民の厳しい避難生活の現状や支援への理解を深めてもらおうと、紛争で家を追われた人たちなどに国連が提供しているテントの展示などが東京都内で行われました。

このイベントは、UNHCR=国連難民高等弁務官事務所などが17日、東京 渋谷で行い、このうち渋谷駅前には、世界各地で実際に提供されているテントが設置されました。

テントは、縦横およそ4メートル余りで、訪れた人は内部に展示された太陽光で充電できるランタンや、水を入れるバッグなどを手に取っていました。

そして「5人ほどの1家族だけでなく、多くの人が暮らすことがある」ことや「長年テントで暮らさざるをえない人もいる」ことなど厳しい避難生活の現状について説明を受けていました。

UNHCRによりますと世界で紛争や迫害などによって国外に逃れた難民や国内避難民は、5月までにこれまでで最も多い1億1000万人に上るとみられています。

テントを見学した40代の女性は「中に入ってみて思ったより広いと感じましたが、ここにたくさんの人が暮らしたり、長年帰れなかったりして、どんなことを感じているのかと思いをはせました。帰る場所があることへの感謝と世界の状況を家族で考えたいです」と話していました。

UNHCRの伊藤礼樹駐日代表は「実体験を通じて難民がどのような暮らしをしているのか感じてもらえればありがたい。日本での難民の受け入れも含め多くの人に関心を持ち続けてほしい」と話していました。