英ジョンソン元首相 保守系大衆紙のコラムニストに就任

イギリスで今月、議員を辞職し、議会の調査で「意図的にうその答弁を繰り返した」とされたジョンソン元首相が、保守系の大衆紙のコラムニストに就任しました。政界への復帰を見据えて、一定の影響力を保つねらいがあるとみられます。

イギリスの保守系の大衆紙「デイリー・メール」は16日、ジョンソン元首相をコラムニストとして迎えたことを明らかにしました。

ジョンソン氏をめぐっては、新型コロナ対策の規制が続く中、首相官邸でのパーティーに参加した問題について、議会の委員会が6月15日「ルール違反を認識していたにもかかわらず、意図的にうその答弁を繰り返した」とする調査結果を発表し、ジョンソン氏はこれを不服として議員を辞職していました。

ジョンソン氏は将来、政界に復帰する意向も示唆していることから、今回のコラムニスト就任は、みずからの支持基盤となっている保守層への一定の影響力を保つねらいがあるとみられます。

ただ、16日の電子版に掲載された最初の記事では、議員時代のダイエットの失敗談をつづり、政治にはほとんど触れておらず、奔放な言動で知られる持ち味を早速見せています。

一方、イギリスメディアでは、ジョンソン氏が今回の契約に際し、元閣僚に対して独立機関への事前報告などを定めた行動規範に違反したとする指摘も出ています。