円相場 1ユーロ=155円台まで値下がり 約15年ぶり

16日のニューヨーク外国為替市場では、日銀がいまの大規模な金融緩和策を維持したことを受けて円安が加速し、円相場はユーロに対しておよそ15年ぶりに一時、1ユーロ=155円台まで値下がりしました。また、ドルに対しても一時、1ドル=141円台後半まで値下がりしました。

16日のニューヨーク外国為替市場では円安が加速し、円相場はユーロに対して一時、1ユーロ=155円台まで値下がりしました。

1ユーロ=155円台をつけるのは、2008年9月以来、およそ15年ぶりです。

ヨーロッパ中央銀行が15日に0.25%の利上げを決め、さらなる利上げを検討する考えを示したのに対し、日銀が16日、いまの大規模な金融緩和策の維持を決めたことで金利差の拡大が意識され、円を売ってユーロを買う動きが強まりました。

また、円相場はドルに対しても一時、1ドル=141円台後半まで値下がりしました。

アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会が14日まで開いた会合で政策金利の見通しを引き上げていたことから、日銀による金融緩和策の維持を受けて日米の金融政策の方向性の違いが改めて意識され、円売りドル買いが進みました。

市場関係者は「今週は欧米の中央銀行と日銀がいずれも金融政策を決める会合を開いたため、欧米と日本の金融政策の方向性の違いが際立ち、投資家が円を売る姿勢を強めた。当面、円が売られやすい状況が続きそうだ」と話しています。