新型コロナ 9月からの接種「XBB.1」系統対応のワクチン使用へ

ことし9月から5歳以上のすべての人を対象に行われる新型コロナウイルスのワクチン接種について、厚生労働省は現在、流行の主流となっているオミクロン株の派生型の「XBB.1」系統に対応するワクチンを使う方針を決めました。

新型コロナのワクチン接種は来年3月まで無料の接種が継続されていて、先月からは高齢者などを対象に接種が進められているほか、9月からは、5歳以上のすべての人を対象にした接種が始まる予定です。

現在の接種は、従来株に対応する成分と、オミクロン株の「BA.5」などに対応する成分を含んだ「2価ワクチン」で行われていますが、厚生労働省の専門家分科会は、9月から始まる接種では、現在流行の主流となっているオミクロン株の派生型の「XBB.1」系統だけに対応する「1価ワクチン」を使う方針を決めました。

理由について分科会では、これまでの「2価ワクチン」よりも「XBB.1」系統に対してウイルスの働きを抑える効果が期待できることや、今後、従来株が流行する可能性は極めて低いことなどを挙げています。

一方「5歳以上のすべての人」としている接種の対象者について、厚生労働省は最新の知見や外国の状況などを踏まえ、9月の接種開始を前に改めて分科会で議論したうえで決めることにしています。