新型コロナ抗体保有者 全国で42.8% 2月の調査から変化なし

新型コロナウイルスへの感染によってできる抗体を持つ人は、献血の血液を分析した結果、感染症法上の位置づけが「5類」に移行したあとの先月下旬時点で、全国で42.8%だったとする結果を厚生労働省が示しました。ことし2月の調査からほとんど変化しておらず、専門家はこの間、感染が大きくは拡大しなかったことを示しているとしています。

厚生労働省は、先月下旬に献血に訪れた16歳から69歳の1万8048人の血液を調べ、新型コロナに感染した場合にだけできる抗体を持つ人の割合を分析しました。

それによりますと、抗体の保有率は全国で42.8%で、ことし2月時点の42.0%からほとんど変化していませんでした。

年代別では
▽16歳から19歳が60.5%
▽20代が53.0%
▽30代が51.4%
▽40代は46.0%
▽50代は36.2%
▽60代は28.8%と年代が上がるほど低い傾向が見られました。

また、地域別では、
▽沖縄県が63.0%
▽東京都と宮崎県で52.9%
▽大阪府で49.5%などと高かった一方、
▽石川県で34.1%
▽青森県で34.9%などと地域によって差が見られました。

厚生労働省の専門家会合の脇田隆字座長は「2月から先月にかけて、それほど感染が拡大しなかったことを示している。免疫によって感染を防ぐ力は時間とともに下がるので、全体としてコロナに対する免疫が下がってきている可能性がある」としています。