大谷翔平【試合後の一問一答も】打っては22号HR 投げては6勝目

大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手が投打の二刀流で出場したレンジャーズ戦で6回を2失点に抑えて1か月ぶりに勝ち星をあげて6勝目をマークし、バッターとしては22号ホームランを打ちました。

エンジェルスと同じ地区で首位につけているレンジャーズとの4連戦は15日、テキサス州アーリントンで最終戦が行われ、大谷選手は先発ピッチャー兼2番指名打者で出場しました。

先月15日以来、勝ち星から遠ざかっている大谷選手は中5日で登板し、1回と2回はランナーを出しながらも、150キロ台後半の速球を軸にしのいで得点を許しませんでした。

しかし、1点リードの3回は2アウトからツーベース2本を含む3連続ヒットを打たれて2点を失い、逆転されました。

それでも、4回はキレのある変化球で2つの三振を奪うなど粘りのピッチングで追加点を許さず、2対2の6回まで投げました。

味方の打線が7回に1点を勝ち越したため、大谷選手は勝ち投手の権利を得て7回からリリーフにマウンドを譲りました。

バッターとしての大谷選手は、現在、アメリカンリーグのホームラン数で単独トップに立っていて、1回の第1打席がフォアボール、3回の第2打席がセカンドゴロ、6回の第3打席では、再びフォアボールを選びました。

そして、1点リードで迎えた8回は、ノーアウト一塁で第4打席に立つと、初球のスライダーを振り抜いて、センターへ2試合連続となる今シーズン22号のツーランホームランを打って貴重な追加点をあげました。
前日の21号に続いて、2階席付近まで運ぶ飛距離135メートルの豪快な一打で、ホームラン数でリーグ2位のヤンキースのジャッジ選手に3本差をつけました。また、両リーグを通じてもナショナルリーグ、メッツのアロンゾ選手と並んでトップとなりました。

大谷選手はこの試合2打数1安打2打点、フォアボールが2つで連続試合ヒットを12に伸ばし打率は3割を超えて3割1厘となりました。

試合は、エンジェルスが5対3で競り勝ちレンジャーズとの4連戦を3勝1敗と勝ち越して終えました。地区首位のレンジャーズとエンジェルスのゲーム差は6.5から4.5に縮まり、ワイルドカードでのプレーオフ進出圏内には1ゲーム差としています。

ピッチャーとしての大谷選手は球数が99球、三振3つを奪いフォアボールが1つ、ヒットは6本打たれましたが、6回を2失点に抑え、1か月ぶりの勝ち星で今シーズンの成績が6勝2敗となりました。

「すばらしいゲームだった」

試合後、大谷選手は「すばらしいゲームだった。首位のチームで、みんないつもより気持ちも入っていたので、なんとかいい結果につながった。あす以降にも続けるかなと思う」と話し、地区首位のレンジャーズとの4連戦を3勝1敗で勝ち越したことを喜びました。

この4連戦ではホームラン4本を含む12打数7安打の打率5割8分3厘、8打点と打ちまくり「構えの段階で見え方がいい。結果ももちろんいいが、結果うんぬんではなくてなるべくしてなっている感じが、いいんじゃないかと思う」と手応えを感じている様子でした。

また、6回2失点に抑えたピッチングについては「みんなある程度早いカウントから勝負に来ていた。まっすぐで押せていたのは、よかったと思う」と話し、最速161.4キロをマークしたストレートの出来を勝因にあげました。

《大谷翔平 試合後 一問一答》

Q.地区首位のレンジャーズを相手にカード勝ち越しを決めたきょうの勝利は、どんな意味を持つか。
A.すばらしいゲームでしたし、首位のチームなので。みんないつもより気持ちも入っていたので。なんとかいい結果につながって。あした以降にも続けるかなと思います。

Q.ピッチングでは1回に30球かかるなど立ち上がり苦しんだが、そこを乗り越えて6回までどう盛り返したのか。
A.ある程度早い段階から。早いカウントから、勝負にみんな来ていたので。
まっすぐで押せていたのはよかったと思います。
Q.バッティングの状態は。
A.見え方がいいのでやっぱり、構えの段階で。結果うんぬんではなくて。もちろん結果もいいですけど。なるべくしてなっている感じが、いいんじゃないかなと思います。

Q.プレーオフ争いをするのは楽しい?
A.そうですね、みんな気持ち入ってますし。ベンチでの熱気というのも、ここ最近でいちばんじゃないかと思うので。これがしっかりと続くように、1試合1試合頑張りたいなと思ってます。

Q.投球のメカニックは納得しているか?
A.あー、まあマシにはなってたかなとは、きょう、思うので。イメージよりもうちょっとこう、違うなと思う部分はイニング間に確認して、思っていたので。もっともっとよくなるような要素は強い、あるかなと思います。
Q.このシリーズの4本のホームランのうち、3本が逆方向だった。
A.逆方向には勝手に行ってる感じなので。いちばん、それがいいんじゃないかとは思いますし。しっかり甘い球を打てているのが、基本的なことですけど結果につながっているところかなと思います。

Q.きのうの最終打席からバットが違うように見えるが。
A.いや、折れたので変えました。

Q.ものは同じ?
A.ものは同じですね。

Q.まっすぐで押した意図は?
A.単純に振り遅れてるなと思う場面が多かったので。タイミングのスポーツですし、一定のタイミングで同じボールを投げるよりかは、いろんな球種で投げた方がもちろん打ちにくいので。そういうスポーツだっていうことかなと思います。
Q.今シーズン感情を出してプレーしている印象を受けるが、感情を出すことがどうプレーに影響するのか。
A.毎年毎年、1試合1試合頑張ってはいるので。ただ、さっきも言いましたけど、首位のチームなので。ここで勝ち越すかどうかは今後大きいことかなと思いますし、実際勝ち越してモチベーションも高いと思うので、あした以降がもっともっと大事かなと思います。

Q.特に今のような好調時に、気持ちのコントロールで気をつけている部分は。
A.好調の時はないですかね。いい結果の時はそのままいけばいいですし。必ず波があると思うので。その波が来た時にいかに早く元に戻す、戻していけるかというのがメンタル面では大事かなと思うので。ピッチングの方はそういう状態かなとは逆に思いますし。もっともっといい状態に持っていけるように、工夫したいなと思ってます。

Q.悪い時を早く抜け出せるよう引き出しが増えている感覚はある?
A.引き出しは増えてるんじゃないですかね。結果的に同じような感じになっていても、何て言うんですかね、やり方の違いで早く行ける時もあればそうじゃない時もあるので。それはいっぱいやり方をこう経験して、持っていた方が、その引き出しは多い方がやっぱりいいんじゃないかと思います。
Q.きょうの試合は満足できるものだったか。
A.きょうはもう勝ったらいいなという、もうそれだけですし、守備もすばらしかったので、なんとかロースコアのゲームをものにできて、みんなやる気が上がってるんじゃないかと思います。

Q.ピッチングでいちばん苦労している部分は。
A.いつも言ってますけど、投げ心地がいちばんじゃないかなと。
まあ打ってるときもそうですけど、そこがいちばんだと思うので。
逆に言えばあんまりよくないときでも、こうやって打力の強いチームにまあ最低限、試合は作れているというところで言うと、それなりに経験は生きているのかなとは思います。