英ジョンソン元首相 “意図的にうその答弁繰り返した” 報告書
イギリスのジョンソン元首相が、新型コロナ対策の規制が続く中、首相官邸でのパーティーに参加した問題をめぐり、議会の調査結果が発表され、ジョンソン氏は「意図的にうその答弁を繰り返した」などと結論づけました。政界復帰も示唆しているジョンソン氏にとって、今回の調査結果は打撃となりそうです。
ジョンソン氏は首相だった2020年から21年にかけて、新型コロナ対策の厳しい規制が続く中、首相官邸で開かれたパーティーに参加し、辞任に追い込まれました。
その後の議会で、ルール違反の認識はなかったと答弁したことをめぐり、超党派の議員からなる委員会が調査していましたが、15日報告書を発表しました。
この中では、当時、官邸の複数のスタッフがパーティーの開催に疑問を呈し、ジョンソン氏自身も「イギリスでいま、社会的な距離を最も置いていない会合だろう」と冗談めいて話していたとする証言などから、「ルール違反を認識していたにもかかわらず、意図的にうその答弁を繰り返し議会をミスリードした」としています。
さらに、調査委員会を非難したり脅したりしたとも指摘し、議員として90日間の職務停止が相当だと結論づけました。
ジョンソン氏はこれに先立ち、調査内容を不服として今月9日、議員を辞職していますが、この日の発表について「でたらめだ。うそだ」などと非難する声明を出しました。
議員辞職の際には政界復帰も示唆していましたが、今回の調査結果はジョンソン氏にとって打撃となりそうです。