明治神宮外苑の再開発 “事業者に一時工事の中止を” 国際学会

明治神宮外苑の再開発について、環境への影響評価の在り方を研究する国際学会の日本支部が、「環境アセスメントにあたり、科学的な議論が極めて不十分だった」などとして東京都に対し、事業者に一時、工事の中止を命じるよう求めました。

15日、都庁で会見を開いたのは、環境への影響評価のあり方を研究する「国際影響評価学会」日本支部の代表、千葉商科大学の原科幸彦学長ら3人です。

東京・新宿区などにまたがる、明治神宮外苑の再開発による環境への影響については、都の審議会でイチョウ並木の調査が不十分と指摘されて議論が続く中、都が事業者による、環境影響評価書を告示したことで環境アセスメントの手続きが完了し、ことし3月から工事が始まっています。

“環境アセスメント 科学的な議論が極めて不十分”

これについて、国際学会の日本支部は環境影響評価書の受理を保留し、事業者に一時、工事の中止を命じるよう求める書面を都に提出しました。

書面では「審議会では再三にわたり、生態系やイチョウ並木に関するデータの不備が指摘されたが、環境影響評価書が受理された。科学的な議論が極めて不十分だった」と指摘しています。

都の担当者は、「環境アセスメントの手続きは終了している。今後も条例に基づき適正に手続きを進めていく」としています。