ブリンケン米国務長官 中国訪問し高官と会談へ 訪中は就任後初

アメリカ政府は、ブリンケン国務長官が今月18日から2日間中国を訪問し、中国政府の高官と会談すると発表しました。ブリンケン長官が中国を訪問するのは就任後初めてで、さまざまなレベルの対話を活発化できるかどうかが焦点です。

アメリカ政府は14日、ブリンケン国務長官が今月18日から2日間、中国の首都・北京を訪問し、中国政府の高官と会談すると発表しました。また、中国政府もこの日程でブリンケン長官が中国を訪問すると発表しました。

アメリカ国務省は、誰と会談するのかなど詳細は明らかにしていませんが、米中関係や台湾問題、ウクライナ情勢などについて意見を交わす見通しだとしています。

ブリンケン長官が中国を訪問するのは就任後、初めてです。

国務省で東アジアなどを統括するクリテンブリンク国務次官補は、訪問のねらいについて「米中の連絡ルートを確立し、2国間関係を責任を持って管理し、競争が紛争に陥らないようにする」と述べました。ただ、「われわれは対処する方法において何らかの変革をもたらそうとしているわけではない」とも述べ、訪問の成果については慎重な見通しを示しました。

ブリンケン長官の中国訪問はことし2月に予定されていましたが、中国の気球がアメリカ上空を飛行しアメリカ軍が撃墜したことで米中関係が一段と悪化し、延期されていました。今回の訪問をきっかけにさまざまなレベルの対話を活発化できるかどうかが焦点です。

松野官房長官「両国の関係の安定 国際社会にも極めて重要」

松野官房長官は、午前の記者会見で「第三国間のやりとりにコメントすることは控えるが、米中両国の関係の安定は国際社会にとっても極めて重要だ。日本としては、引き続きアメリカとの強固な信頼関係のもとさまざまな協力を進めつつ、中国に大国としての責任を果たしていくよう働きかけていきたい」と述べました。

一方、日中首脳会談については「現時点で決まったことは何もない」としたうえで「引き続きあらゆるレベルで緊密に意思疎通を図っていく」と述べました。