パキスタン 新たにロシアから原油の輸入始める ロシアに接近か

経済の混乱が続き外貨不足に陥っているパキスタンは、新たにロシアから原油の輸入を始め、ウクライナへの軍事侵攻をめぐって欧米の経済制裁を受けるロシアに接近した形です。

パキスタンのシャリフ首相は11日、ツイッターに「ロシアからの最初の原油が到着した。パキスタンとロシアの新たな関係の始まりだ」などと投稿し、新たにロシアから原油の輸入を始め、最初のタンカーが、南部の都市カラチの港に到着したと明らかにしました。

具体的な価格は明らかにしていませんが、シャリフ首相は「割安な原油だ」と説明しています。

地元メディアによりますと、パキスタンは、これまでサウジアラビアなど中東の湾岸諸国から原油の多くを輸入してきました。

ただ、パキスタンは、去年の大規模な洪水で経済の混乱が続き、エネルギー価格の上昇に伴う貿易収支の悪化などで、原油の輸入に必要な外貨の不足にも陥っています。

こうした中、パキスタンとしては、ウクライナへの軍事侵攻をめぐって、欧米の経済制裁を受けるロシアに接近した形です。