パラ陸上 男子100M視覚障害 川上秀太がアジア新記録で優勝

パラ陸上の国内トップ選手が集まる『ジャパンパラ大会』は岐阜市で2日目の競技が行われ、男子100メートルの視覚障害のクラスでは、来月の世界選手権代表の川上秀太選手がアジア新記録で優勝しました。

岐阜市で2日間の日程で行われたパラ陸上の『ジャパンパラ大会』、男子100メートルの視覚障害のクラスでは来月、フランスで行われる世界選手権代表の川上選手が出場しました。

24歳の川上選手は中学から陸上を始め、パラに転向してからは3年目で次々と国内記録を塗り替えている期待の星です。

11日は強化してきたというスタートから一気にスピードに乗り、大きなストライドを生かした伸びのある走りで優勝してタイムは10秒99のアジア新記録をマークしました。

川上選手は、世界選手権で来年のパリパラリンピックの代表内定を目指します。

また、女子砲丸投げの腕に障害があるクラスでは、世界記録保持者の齋藤由希子選手が出場しました。

齋藤選手のクラスはパリパラリンピックから実施種目に採用され、メダル獲得が期待されています。

齋藤選手は去年、長女を出産したあとに競技に復帰し大幅に減った筋力を戻すため下半身を中心に強化してきたということで、ことし4月の日本選手権では復帰後のベスト記録を出すなど状態を上げています。

11日は雨で足元が滑るコンディションでしたが、徐々に記録を伸ばすと最終の6回目の投てきでは11メートル13センチと、自身の世界記録には及ばなかったものの今大会で目標としていた11メートルを超え、世界選手権に向けて順調な仕上がりを見せました。

川上秀太「世界選手権では優勝圏内ねらっていきたい」

アジア新記録で優勝した川上秀太選手は「片足スクワットなどウエイトトレーニングを行ったことでスタートも出だしから5歩くらいまで姿勢も安定し、スピードに乗ることができた。前半が少しずつよくなっているからこそ後半につなげる部分を大切にしないとこれ以上タイムが上がってこないのでそこが課題だ」と振り返りました。

来月の世界選手権に向けては「現状の僕のタイムでは5番目でパリパラリンピックの代表に内定する4位以内には絡めない。残り1か月で徐々にスピードを上げていって世界選手権では優勝圏内となる10秒4、5台をねらっていきたい」と話していました。