体操 全日本種目別予選 谷川翔や南一輝が代表入りアピール

世界選手権の代表選考を兼ねた体操の全日本種目別選手権は男女の予選が行われ、代表入りを目指す谷川翔選手や南一輝選手が得意種目で高得点をマークし、代表入りをアピールしました。

世界選手権の代表選考は、4月の全日本選手権、先月のNHK杯、それに10日から始まった全日本種目別選手権の3つの大会の成績をもとに決まります。

男子の代表メンバーは5人で、このうちオリンピックと世界選手権でともに金メダルを獲得し、全日本選手権とNHK杯で3連覇を果たした橋本選手と、NHK杯2位の萱和磨選手、それにNHK杯3位の三輪哲平選手の3人がすでに決まっています。

残る2人は代表選考の3つの大会の成績を踏まえて、団体総合でメンバーを編成した際にどれだけ得点に貢献できるかを検討して決まり、谷川選手、南選手、千葉健太選手などが争っています。

予選で谷川選手は3種目に臨み、鍵としていたあん馬でスムーズな旋回を見せて14.566と、この種目3位の高得点をマークしたほか、得意の平行棒でも14.666と安定した演技で代表入りをアピールしました。

また、ゆかが得意の南選手は、冒頭からF難度の大技「ルドルフハーフ」を決めると、難度の高い技を次々と見せました。

予定より難度を落とした構成になったものの、しっかりまとめ、この種目2位の14.466をマークしました。

一方、女子は世界選手権代表の残り1つの枠をかけて争います。

芦川うらら選手は、おととしの世界選手権で金メダルを獲得した得意の平均台で安定した演技を見せて代表に1歩近づきました。

決勝は11日に行われます。

谷川翔「代表にふさわしい演技をしたい」

谷川翔選手は「代表がかかっているというかなり緊張した中で自分らしいいい演技ができた。鍵のあん馬は、自分で体をしっかり操れている感覚があった。そこができたことでいい波にのってほかの種目もできた」と振り返りました。

そして、11日の決勝に向けて「去年の世界選手権のあん馬で失敗した悔しさをもう1回世界の舞台でリベンジしたい気持ちある。あすは代表にふさわしい演技をしたい」と意気込んでいました。

南一輝「もっと難度を上げて攻めて通しきりたい」

南一輝選手は「あまりいい演技ができなかった。難度を上げた構成に挑戦したが縮むような演技になり、技をつなげられなかった。あすはやるだけなのでもっと難度を上げて攻めて通しきりたい」と話していました。

その上で、代表入りに向けて「自分の演技をすれば代表がついてくると思うので自分の力を出し切って頑張りたい」と話しました。

芦川うらら「いつもどおりの演技を落ち着いてやる」

芦川うらら選手は「緊張もしたが、練習がきちんとできていたので落ち着いて最後まで大きなミスなくやりきることができて、あすの自信につながった。決勝でもやるべきことは、ふだんと変わらない。いつもどおりの演技を落ち着いて丁寧にやれるよう頑張りたい」と話していました。