日米比 安全保障の連携強化で新たな枠組み 中国念頭に

日本、アメリカ、フィリピンの3か国は、中国を念頭に安全保障分野の連携を強化するため、政府高官による協議の枠組みを新たに設けることになり、来週にも初会合を開く方向で調整を進めています。

複数の政府関係者によりますと、新たに設けられる協議の枠組みには、日本から秋葉国家安全保障局長、アメリカのサリバン大統領補佐官、フィリピンのアニョ国家安全保障担当顧問が加わり、来週16日にも東京都内で初会合を開く方向で調整が進められています。

協議では、海洋進出の動きを強める中国を念頭に、3か国による部隊の共同訓練やフィリピン軍の能力向上の支援など、安全保障分野の連携強化に向けて意見を交わし、成果文書をまとめることも検討されています。

この枠組みの創設は日本が呼びかけたということで、日米両国に加え、南シナ海で中国との領有権問題に直面するフィリピンとも協力を深めることで、抑止力と対処力の一層の向上を図るねらいがあるものとみられます。

また日本としては、これに合わせてアメリカとの個別の協議も行い、北朝鮮による拉致問題への対応などをめぐって情報共有を図りたい考えです。