政府の科学技術戦略 “「生成AI」利活用を強化”

ことしの政府の科学技術戦略がまとまりました。文書や画像を自動的に作り出す「生成AI」の利活用を、可能性とリスクのバランスを考慮しながら強化していくとしています。

政府は、8日、総理大臣官邸で「総合科学技術・イノベーション会議」を開き、ことしの科学技術戦略をまとめました。

この中では、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化で科学技術の重要性が増しているとして、最先端の科学技術の情勢に機動的に対応できる産官学の連携が不可欠だとしています。

また、文書や画像を自動的に作り出す「生成AI」について、可能性とリスクのバランスを考慮しながら、利活用を強化していくとしています。

このほか、去年12月に改定した「国家安全保障戦略」を踏まえ、先端技術の研究成果を安全保障分野に活用することも強化するなどとしています。

岸田総理大臣は「『信頼できるAI』に向けた国際的な議論を深め、リスクに対応しつつ、利用の促進や開発力の強化に取り組む。関係府省が連携し、大胆な政策をスピード感をもって一丸となって進めてほしい」と述べました。

政府は、この戦略を9日、閣議決定することにしています。