広島県 避難情報を離れて暮らす親族にも通知へ 通信アプリ活用

5年前の西日本豪雨など、これまでの災害で繰り返し甚大な被害を受けた広島県は、通信アプリを活用し、自治体が出す避難情報を本人だけでなく離れた場所に住む親族や知人にも通知する取り組みを始めることになりました。身近な人による避難の呼びかけにつなげたい考えです。

広島県は避難情報の段階に応じて避難のタイミングや場所を事前に決めておく「マイ・タイムライン」と呼ばれる行動計画を、専用のアプリでつくるよう呼びかけていて、利用登録した人には、自治体が出した避難情報が通知される仕組みです。

ことしの秋からは通信アプリのLINEを活用し「マイ・タイムライン」の作成を促す取り組みも始める予定で、このサービスでは利用する本人だけでなく、本人があらかじめ登録しておいた親族や知人などにも、避難情報が出たことが通知される仕組みにするということです。

過去の災害では親族や知り合いの声かけが避難につながったケースが多いことから、離れた場所に住む親族や知人にも避難情報を知らせることで、登録した本人への避難の呼びかけにつなげたい考えです。

広島県の担当者は「離れた場所に住む家族などに避難情報を知らせる取り組みを、自治体が行う例はほとんどないのではないか」と話しています。