中国 5月輸出額 去年同月と比べマイナス 海外経済の減速懸念

中国の5月の輸出額は去年の同じ月と比べて7%余りのマイナスとなり、景気回復の勢いが鈍るなか、海外経済の減速がさらなる懸念材料となっています。

中国の税関当局が7日発表した先月の貿易統計によりますと、輸出額はドル換算で去年の同じ月と比べて7.5%のマイナスと、ことし2月以来、3か月ぶりに減少に転じました。

これは、アメリカやヨーロッパ、それに東南アジア、日本などへの輸出がいずれも減少したことが主な要因です。

品目別では、パソコンや携帯電話などの電器製品のほか、衣服やおもちゃなどの輸出が減少しています。

また、輸入額は去年の同じ月と比べて4.5%のマイナスとなりました。

原油価格など国際的な資源価格が値下がりしていることに加えて国内の需要がふるわないことが要因です。

中国では先月の製造業の景況感を示す指数が去年12月以来の低い水準に低下するなど、景気回復の勢いが鈍くなっていて、海外経済の減速が景気のさらなる懸念材料となっています。

一方、こうした中でもロシアとの間では、去年の同じ月と比べて輸出額がおよそ2.1倍、輸入額がおよそ10%のプラスと、活発な貿易が続いています。