米紙 “ウクライナ軍がパイプライン攻撃計画 米は事前に把握”

去年9月、ロシアとドイツを結ぶ天然ガスのパイプライン、ノルドストリームで起きた大規模なガス漏れをめぐり、アメリカの有力紙は、バイデン政権が事前にウクライナ軍がパイプラインへの攻撃を計画しているとの情報を把握していたと伝えました。

ロシアとドイツを結ぶ海底のガスパイプライン、ノルドストリームでは去年9月、大規模なガス漏れが発生し、ドイツなどの捜査機関は何者かの破壊工作によるものだとみて捜査を進めています。

アメリカの有力紙ワシントン・ポストは6日、ことし4月に逮捕された空軍州兵がSNS上に流出させたアメリカ政府の機密文書を分析した結果として、バイデン政権が、ガス漏れが起きる3か月前の去年6月に、ウクライナ軍がパイプラインへの攻撃を計画しているとの情報を把握していたと伝えました。

具体的には、6人からなる特殊作戦チームが海中に潜ってパイプラインを攻撃するというもので、情報の詳細はCIA=中央情報局がヨーロッパの情報機関から入手したとしています。

これについて、ホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は6日の記者会見で、「捜査の結論が出る前に言及することはない」と述べるにとどめました。

ウクライナ政府はこれまでノルドストリームのガス漏れへの関与を否定していますが、捜査の結果次第では欧米によるウクライナへの支援にも影響を及ぼす可能性があるだけに、真相究明の行方に関心が集まっています。