南シナ海で日米とフィリピンの海上保安機関が初めて合同訓練

中国が海洋進出を強める南シナ海で、日本とフィリピン、それにアメリカの3か国の海上保安機関が初めて合同訓練を行っています。

訓練は今月1日から7日間の日程で、南シナ海に面したマニラ湾の周辺海域で行われていて、日本とフィリピン、それにアメリカの3か国の海上保安機関から巡視船あわせて6隻が参加しています。

訓練の一部が6日、報道陣に公開され、それぞれの海上保安機関は、ゴムボートを使って不審船への対応や、海賊に乗っ取られた船を制止する方法などを確認していました。

ことし4月、フィリピンの沿岸警備隊が中国と領有権を争う南シナ海で行っていたパトロール中に、自国の巡視船が中国海警局の船から進路を妨げられたり危険な接近を受けたりしたとして中国側を強く非難していました。

今回、合同訓練を行った3か国は海洋進出を強める中国を念頭に、今後も連携を強めていくことにしています。

フィリピン沿岸警備隊の担当者は「将来起こりうる事象に対応できるよう、ともに助け合っていく」と話していました。