ロシア “ベルゴロド州などでラジオ放送がハッキングされた”

ロシアの国営通信社は5日、ウクライナと国境を接するベルゴロド州などで地元のラジオ放送がハッキングされ、プーチン大統領の緊急演説だとする放送が流れたと伝えました。

これについて、ベルゴロド州の当局はSNSに「ハッキングされたラジオ局の放送だとする動画がネット上で拡散した」と投稿したうえで、放送では、ウクライナ軍が越境してベルゴロド州や隣接するクルスク州などに侵入したと伝えているとしています。

そして、国境の地域に戒厳令が導入され、プーチン大統領が総動員令に署名するとして、住民に対して国境から離れた地域へ避難するよう呼びかける内容だったとしています。

州の当局は、この放送について「偽情報だ。住民がパニックを起こすことをねらったものだ」として住民に平静を保つよう求めています。

また、一部のメディアは大統領の演説だとする映像が、テレビでも流されたと伝えています。

ロシア大統領府のペスコフ報道官は、国営通信社に対して「完全なフェイクだ。テレビでもラジオでも演説などなかった」と強く否定したうえで「ハッキングについては関係機関から緊急の報告を受け把握している。すぐに復旧し、統制はとれている」と述べ、事態は落ち着いていると強調しました。