五輪汚職 ぬいぐるみ会社元代表ら 猶予付き有罪判決 東京地裁

東京オリンピック・パラリンピックをめぐる汚職事件で、大会マスコットのグッズ販売に関して便宜を図ってもらう見返りに組織委員会の元理事に賄賂を渡した罪に問われたぬいぐるみ販売会社の元代表ら2人に対し、東京地方裁判所はいずれも執行猶予のついた有罪判決を言い渡しました。

大会マスコットのぬいぐるみを製造・販売した東京 千代田区の「サン・アロー」の元代表、関口芳弘被告(75)と、息子で前社長の関口太嗣被告(50)は、ぬいぐるみの販売に関して便宜を図ってもらう見返りに組織委員会の元理事、高橋治之被告(79)に対しおよそ220万円の賄賂を渡したとして贈賄の罪に問われました。

6日の判決で、東京地方裁判所の高橋康明裁判長は「ライセンス契約の締結を円滑に行ってもらうことなど自社に有利な取り計らいを受けるために元理事にお願いをし、謝礼などの趣旨で販売合計額の1.5%を元理事らに賄賂として渡した」と指摘しました。
そのうえで「2人は事実を認め反省している」として、2人にいずれも懲役1年、執行猶予3年の判決を言い渡しました。
東京オリンピック・パラリンピックをめぐる汚職事件で判決が言い渡されたのは今回が3件目です。