米債務上限引き上げ法案成立 米国債の債務不履行回避

アメリカのバイデン大統領は、政府の借金の上限、債務上限を一時的になくす法案に署名し、法律が成立しました。

これにより、国際的にも懸念されていたアメリカ国債の債務不履行は回避されました。

アメリカ政府の債務上限をめぐっては、引き上げを求めるバイデン政権と歳出削減を強く求める野党・共和党が対立し、ギリギリの交渉が続けられましたが、先月28日に合意に達し、その後、法案は議会下院に続いて上院でも超党派の議員の賛成で1日までに可決されました。

ホワイトハウスによりますと、バイデン大統領は3日、法案に署名し、法律が成立しました。

この法律は、政府予算について2024年度は国防費以外の歳出を2023年度とほぼ同額にするなど支出を抑えるかわりにアメリカ政府の債務上限を2025年1月までなくし、政府が借り入れることができる額を事実上、引き上げる内容です。

これにより、来年秋の大統領選挙までこの問題をめぐる政治対立は避けられることになります。

イエレン財務長官は上限の引き上げなどがなければ今月5日にも債務不履行に陥ると警告していましたが、国際的にも懸念されていたアメリカ国債の債務不履行は回避されました。