大相撲 元横綱 鶴竜の断髪式 大勢のファンら引退惜しむ

大相撲の元横綱 鶴竜の鶴竜親方の断髪式が行われ、大勢のファンや関係者が引退を惜しみました。

モンゴル出身の鶴竜親方は、平成26年の春場所のあとに横綱昇進を果たし、6回の優勝を果たすなど、平成の終わりから令和にかけて大相撲を支えた力士の1人です。

今は、陸奥部屋で部屋付きの親方として後進の指導にあたっていて、新型コロナの影響もあり、引退してから2年以上がたった3日、東京 両国の国技館で行われた断髪式に臨みました。

式の前に鶴竜親方は、最後の一番として6歳になった長男と相撲を取って館内をわかせました。

そして、部屋で指導する新大関の霧島を太刀持ちに従え、ファンの掛け声に合わせて現役時代さながらの「雲龍型」の土俵入りを披露しました。

このあとの断髪式では、元横綱 白鵬の宮城野親方や横綱 照ノ富士などおよそ380人がはさみをいれ、父親の順番になって声をかけられるとこらえていた涙がこぼれ落ちました。

そして、ファンから「鶴竜ありがとう」などと声援を受ける中、最後に師匠で元大関 霧島の陸奥親方がはさみを入れて大たぶさを切り落とし、およそ20年の力士人生に区切りをつけました。

鶴竜親方は「やっと切れたという感じだ。お父さんやいろいろな人のことばを聞き、思わず涙が出てしまった」と振り返りました。

そのうえで「相撲のおかげで自分がいる。将来看板を背負う力士たちを育てていきたい」と今後の意気込みを話しました。

新大関 霧島「約束を守れたので最高だった」

新大関の霧島は、陸奥部屋で鶴竜親方の指導を受けていて、今回の断髪式までに大関に昇進することを目標にしていました。

霧島は「以前からの約束を守れたので断髪式を楽しみにしていたし最高だった。いろいろ教えてもらって稽古もつけてもらった。『お疲れさまでした』『ありがとうございました』と伝えた」と話しました。

そのうえで「どういう髪型になるのか楽しみだった。ものすごくかっこいいし、いい顔をしていた」と笑顔を見せていました。