ゼレンスキー大統領“領土奪還への反転攻勢 準備できている”

ロシア軍は先月以降、ウクライナの首都キーウなどに対するミサイルや無人機による攻撃を続けています。一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は領土奪還に向けた反転攻勢について「われわれは準備ができている」と強調し、その動向が焦点となっています。

ウクライナ軍の参謀本部は3日、「過去24時間でロシア軍の巡航ミサイル15発とイラン製の無人機17機を破壊した」と発表し、先月以来、キーウなどを狙ったロシア軍の激しい攻撃が続く中、迎撃に成功していると強調しました。

一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は、3日公開されたアメリカの有力紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」のインタビューで、領土奪還に向けた反転攻勢について「現時点でわれわれは準備ができている」と改めて強調しました。

そのうえで、「必ず成功すると強く信じている。どれくらい時間がかかるか分からない。それらは完全に異なる、さまざまな方向に進む可能性がある」と述べ、反転攻勢は多方面で行われ、大規模なものになることを示唆し、その動向が焦点となっています。

一方、ロシアではウクライナと国境を接する西部ベルゴロド州などで攻撃が相次いでいて、プーチン大統領がこうした事態をあらゆる手段を講じて阻止するよう治安機関のトップらに指示するなど、危機感を募らせていることをうかがわせています。

こうした中、アフリカを歴訪しているロシアのラブロフ外相は、今月1日から南アフリカのケープタウンで開かれたBRICS=新興5か国の外相会議に出席しました。

この中で、ラブロフ外相は、イランなどBRICSへの加盟に関心を示し友好関係にある国の外相とも2国間会談を行っていて、ウクライナに軍事支援を行う欧米側に対抗する動きを活発化させています。