東京都の新型コロナ無料PCR検査で補助金不正申請 総額183億円

東京都は新型コロナのPCR検査を無料で行っていた11の事業者が検査の数を水増しするなどして、都の補助金を不正に申請していたとして、その額は合わせて183億円に上り、およそ17億円が交付されたと発表しました。

これは2日、都の福祉保健局が発表しました。

都はおととし12月から先月まで、新型コロナのPCRなどの検査を無料で受けられる事業を行っていて、実施事業者に対し、検査の実績に応じて補助金を交付しています。

事業者からの申請を受けて都が精査したところ、検査を行った588の事業者のうち11の事業者について、補助金の不正な申請があったとして交付の取り消しや返還命令などの措置を行いました。

都によりますと、主な不正は検査件数を水増しするなどしたうその実績を報告したもので、件数が同じ規模の検査所と比べて多かったり、感染者数が減少する中で、増加したりと不自然な点があったことから、事業者に確認するなどして、不正を認定したということです。

不正な申請額は、合わせておよそ183億円にのぼり、このうち16億7000万円余りが交付されたということです。

一部の事業者は不正を認め、返還に応じている一方、不正を認めていない事業者もあり、都は警視庁に情報提供を行うとともに、今後も調査を進めることにしています。

都の担当者は「税金によってまかなわれる事業で不正があったことはゆゆしきことだ。徹底的に調査し、厳正に対処していく」としています。

都から交付の取り消しなどの措置を受けた事業者

今回、不正な補助金の申請があったとして、東京都から交付の取り消しなどの措置を受けた事業者です。

▽埼玉県富士見市の「Assist・Medical」
▽東京 渋谷区の「渋谷美容皮膚科クリニック」
▽東京 新宿区の「メディトランセ」
▽東京 中央区の「HOS」
▽横浜市の「メタボスクリーン」
▽大阪市の「華風会」
▽東京 北区の「彩祥会」
▽東京 中央区の「JOY」
▽東京 中央区の「向日葵商事」
▽和歌山県有田市の「ヒューマンプランニング」
▽東京 中野区の「medical 4menclinic」です。