ユーロ圏 5月の消費者物価指数 前年同月比 6.1%上昇

EU=ヨーロッパ連合の1日の発表によりますと、ドイツやフランスなどユーロ圏20か国の5月の消費者物価指数は、去年の同じ月と比べて6.1%の上昇となりました。

伸び率は、前の月の7.0%から鈍化し、去年10月と11月に10%を超えていた水準を大きく下回りました。

これは、エネルギー価格が去年の同じ月と比べて1.7%低下し、前の月の2.4%のプラスから下落に転じたためです。

また、食品やアルコールなどを含む項目については12.5%の上昇とまだ高めの伸びではあるものの、上げ幅は縮小しています。

さらに、変動の大きいエネルギーや食品などを除いた物価指数は5.3%の上昇と、伸び率は前の月から鈍化しました。

ユーロ圏の物価は中央銀行が目標とする2%を上回っているものの、全体としては落ち着く傾向を示し始めています。

ヨーロッパ中央銀行は、前回5月の理事会でインフレを抑えるための利上げを続ける姿勢を示していますが、こうした物価の動向が今後の政策運営にどのような影響を与えるか注目されます。