五輪汚職 KADOKAWA元専務の初公判 起訴内容認める

東京オリンピック・パラリンピックのスポンサー契約をめぐる汚職事件で、大会組織委員会の元理事に合わせて6900万円余りの賄賂を渡した罪に問われている出版大手KADOKAWAの元専務の初公判が開かれ、起訴された内容を認めました。

出版大手KADOKAWAの専務だった芳原世幸被告(65)は、東京大会のスポンサー選定で便宜を受けたことの謝礼などとして組織委員会の元理事高橋治之被告(79)に合わせて6900万円余りの賄賂を渡した罪に問われています。

1日、東京地方裁判所で開かれた初公判で芳原元専務は、起訴された内容を認めました。

冒頭陳述で検察は「元理事らから便宜を図る見返りを求められた。顧問弁護士から贈賄にあたる可能性があると指摘を受け、当時の角川歴彦会長に意向を確認したところ『スポンサーになったと早く発表したい。すごいことをやっているとアピールできる』『世の中そんなものだから聞くしかない』と言われた」として、当時の担当室長とともに発覚せずに支払う方法を検討したと主張しました。

五輪汚職事件でKADOKAWAの関係者は3人が贈賄の罪に問われ、元担当室長も起訴された内容を認めています。

元会長の裁判は始まっていませんが、関係者によりますと起訴された内容を一貫して否定しているということです。