ドイツ 国内にある4つのロシア総領事館の閉鎖を要求

ドイツ政府は、ロシアが現地に駐在できる外交官などドイツ人公務員の数を制限したため総領事館の閉鎖を余儀なくされ、その対抗措置としてドイツ国内にある4つのロシアの総領事館の閉鎖を求めたことを明らかにしました。

ドイツ外務省の報道官は5月31日、ロシアが現地に駐在できる外交官などドイツ人公務員の数を制限したため大幅な体制縮小が必要になり、ロシアに4つある総領事館のうち3つを今後、閉鎖することを余儀なくされたと発表しました。

その上で報道官は「ドイツにおけるロシアの活動についてもバランスを取る必要がある」として、ドイツ国内にある5つのロシア総領事館のうち4つの設置許可を取り消し、ことし末までに閉鎖するようロシア側に求めたことを明らかにしました。

ドイツ政府はこれまでロシア側の対応を「不当だ」などと非難していて、総領事館の閉鎖の要求は対抗措置となります。

ドイツはロシアから天然ガスを大量に輸入しロシアとの協力関係を重視してきましたが、ウクライナへの軍事侵攻以降は両国の間で外交官の追放が繰り返されていて、今回の応酬を受けて関係は一段と悪化するとみられます。

ロシア外務省「関係を破壊する非友好的な措置」

ドイツ政府が国内にある4つのロシアの総領事館の閉鎖を求めたことに対してロシア外務省は31日声明を発表し、「数十年にわたる多面的で豊かな、相互利益のある両国関係をさらに破壊しようとする新たな非友好的な措置だ」と反発しました。

その上で「思慮に欠ける挑発的な行動だ」と主張し、対抗措置をとることを示唆しました。