リニア中央新幹線 “静岡工区の着工を” 沿線の都府県など決議

リニア中央新幹線の早期整備に向けて、沿線の都府県でつくる「建設促進期成同盟会」の総会が開かれ、静岡県が着工を認めていない工区について国やJR東海が水資源や自然環境への影響を抑えながら早期に着工することなどを求める決議を採択しました。

東京 千代田区のホテルで開かれた同盟会の総会には、会長を務める愛知県の大村知事のほか、沿線の都府県やJR東海の担当者など、およそ260人が出席しました。

はじめに、大村知事は「東京・名古屋間の開業に向けて、着実に建設工事が進められている一方で、南アルプスのトンネルの静岡工区の工事が着手していない状況だ。英知を結集させ、1日も早くよりよい解決策を見いだして進めてもらいたい」と述べました。

また、山梨県の長崎知事は「関係者間の協議が整い、速やかに静岡工区が着工されることを強く期待する」と述べました。

これに対し、静岡県の川勝知事は「静岡県は一貫してリニアに賛成している。トンネルの工事で生じる水と掘削された土の問題を解決すれば、なんの支障もない」と述べました。

このあと、総会では国やJR東海が、水資源や自然環境への影響を回避・軽減し、関係自治体などの理解を得ながら静岡工区の早期着工を図ることや、名古屋・大阪間の概略のルートや駅の位置の早期公表に向けて準備を連携して進め、ことしから環境影響評価に着手することなどを盛り込んだ決議を採択しました。