受動喫煙 約73%が“路上で不快な思い” 「世界禁煙デー」

31日は、WHO=世界保健機関が定めた「世界禁煙デー」です。健康増進法では望まない受動喫煙が起きないよう配慮することが求められますが、国立がん研究センターが調査したところ、受動喫煙を不快に感じた人のおよそ73%が路上で不快な思いをしたと回答し、屋外の対策が課題になっているとしています。

国立がん研究センターは先月、受動喫煙の経験や対策などについて、たばこを吸う人と吸わない人、合わせておよそ2000人にインターネットを通じて調査しました。

この中で、受動喫煙を不快に思うか聞いたところ、たばこを吸わない人の77.2%、たばこを吸う人でも36.2%が不快に思うと回答しました。

さらに、不快に思うと答えた人に受動喫煙で不快な思いをした場所について複数回答で聞くと、路上が72.6%で最も多く、食堂やレストランなどが46.4%、屋外喫煙所の近くが40.0%、居酒屋やバーなどが35.2%、公園や児童遊園が22.8%などとなりました。

センターは、多くの人が利用する施設では2020年以降、健康増進法で原則、禁煙となり、屋内の受動喫煙対策が進んできた一方、屋外の対策が課題だとしています。

調査を行った平野公康たばこ政策情報室長は「周りに人がいる場所では吸わない配慮が求められている。『子どもが周りにいる』など具体的に配慮が必要なシーンを示していく必要がある」と話しています。