りんご詰まらせ園児重体 県市が特別監査 愛媛 新居浜

今月、愛媛県新居浜市の保育園で、生後8か月の男の子が給食で出されたりんごをのどに詰まらせ、意識不明の重体になった事故を受けて、県と市は、園でどのような安全対策が取られていたかなどを調べるため特別監査に入りました。

今月16日、愛媛県新居浜市の「新居浜上部のぞみ保育園」で、生後8か月の男の子が給食で出されたりんごをのどに詰まらせ、意識不明の重体になりました。

保育園によりますと、男の子は現在も意識不明の状態で、治療が続いているということです。

この事故を受けて、愛媛県と新居浜市は31日午前、児童福祉法などに基づいて、合同で特別監査に入りました。

事故当日の詳しい経緯や、給食の提供にあたってどのような安全対策が取られていたかなどについて、園の関係者から聴き取りを行うということです。

保育園側はこれまでの取材に対し、当日、男の子が食べたのはサイコロ状に細かくカットされたりんごで、男の子がりんごを食べたことがあることは事前に保護者に確認していた一方、固形か、すりおろしか、加熱しているかといった調理や提供のしかたは確認していなかったと説明しています。

また、保育園は6月2日、2回目となる保護者説明会を開き、事故の詳しい状況や再発防止策などを説明するということです。

県保健福祉課「二度と起きぬよう再発防止を」

特別監査のあと、愛媛県保健福祉課の村上由起子主幹は、取材に対し「今回のような悲しい事故が二度と起きないよう、保育園に対して、しっかりと事実確認を行って指導をしたうえで、再発防止につなげていきたい」と話していました。

保育園運営する社会福祉法人「再発防止策に向けて誠心誠意尽力」

特別監査を受けて保育園を運営する社会福祉法人「新居浜社会福祉事業協会」の細川真由美事務局長は取材に対し「行政などの調査には引き続き協力するとともに、園としても今回の重大な事態の事故原因の究明と再発防止策に向けて誠心誠意、尽力してまいります」とコメントしています。