【随時更新】北朝鮮から“ミサイル発射” 沖縄県の様子は?

政府は午前6時半にJアラート=全国瞬時警報システムで沖縄県を対象に情報を発信し、「北朝鮮からミサイルが発射されたものとみられます。建物の中や地下に避難してください」と伝えていましたが、午前7時4分新たに情報を発信し、「先ほどのミサイルはわが国には飛来しないものとみられます。避難の呼びかけを解除します」と伝えました。

一時、避難の対象になった沖縄県の動きについて随時更新でお伝えします。

石垣市長「PAC3の展開 防衛省はしっかり対応を」

石垣市の中山市長は31日午前11時に市役所で記者団の取材に応じました。

この中で、31日午前7時半に北朝鮮の弾道ミサイルに関する対策本部を解散し、今後は関係部署で対応を継続していくことを明らかにしました。

また中山市長は、今回、埋め立て地にPAC3を展開する予定だったものの、台風の影響で実現できなかったとして、もっと早めの展開や埋め立て地以外に展開できる候補地を選定することができないか、防衛省と協議していく考えを示しました。

また、北朝鮮が可及的速やかに2回目の発射を行うとしていることについて中山市長は「市としてはこれまでと変わらない対応を行っていく予定だが、PAC3の展開が難しい場合でも防衛省側にはしっかりとした対応を求めていきたい」と述べました。

与那国町長「自衛隊などと連携し対応できた」とコメント

北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射されたことについて、沖縄県与那国町の糸数町長が、31日午前11時にコメントを発表しました。

この中で「破壊措置の準備命令が出されたあと、先月23日にはPAC3を輸送し、いち早く体制を整えてもらった。その後、先月29日の県危機管理対策本部の設置にあわせて与那国町も緊急事態対策室を立ち上げ準備態勢を整えてきた。本日、Jアラートの発動に際して役場、自衛隊、沖縄県警および石垣海上保安部の連携により対応ができた」としています。

その上で「レーダ一からの消失により、与那国島には何事もなくホッとしている。現在、台風2号が先島地域に接近しており、台風の影響により弾道ミサイルの対応へ影響が出ないか危惧しているところだ。また、2発目の話も出ているようだが、6月11日までは各機関と連携して備えていきたい」としています。

沖縄美ら海水族館など 通常どおり開館(10:30現在)

午前10時30分現在、沖縄美ら島財団によりますと、首里城公園と沖縄美ら海水族館などがある海洋博公園は、施設に異常が確認されなかったとして31日は通常どおり開館しているということです。

また、ひめゆり平和祈念資料館も通常どおり開館しています。

授業への影響出た情報なし(9:50現在)

沖縄県教育委員会によりますと午前9時50分現在県内の小学校や中学校、それに高校で、授業に影響が出たという情報は入っていないということです。

ただ、県立の高校1校で授業開始前に行われる早朝の講座を中止にしたということです。

警察 消防 海保 被害の情報は確認されず(9:00現在)

沖縄県警察本部と県内すべての消防本部、それに第11管区海上保安本部ではいずれも午前9時現在、沖縄県内で発射による被害や避難に伴うけが人などの情報は確認されていないということです。

那覇空港 空の便に遅れ(9:00現在)

航空各社によりますとJアラートが出された影響で、那覇空港を出発する空の便は31日午前9時現在、全日空と日本トランスオーシャン航空などのあわせて7便に遅れが出たということです。

一方で、台風2号の接近に伴い離島を発着する便を中心に38便の欠航が決まっています。

このほかの便は平常通り運航されていますが、航空各社は今後、遅れなどが出る可能性があるとして、ホームページなどで最新の運航状況を確認するよう呼びかけています。

沖縄都市モノレール=ゆいレールは、一時、すべての区間で運転を見合わせていましたが、31日午前7時すぎまでに運転を再開しました。

沖縄県バス協会などによりますと沖縄本島の路線バスは平常どおりの運行を続けています。

宮古島、石垣島の路線バスは、台風の接近に伴って一部の路線で運行をとりやめていますが、Jアラートがでたことによる影響はないということです。

海の便は台風接近の影響で、沖縄本島と周辺の離島を結ぶほとんどの便と石垣島や宮古島と周辺の島を結ぶすべての便が欠航しています。

沖縄本島の路線バス 通常通り運行(8:30現在)

沖縄県バス協会によりますと沖縄本島で路線バスを運行する4つのバス会社は、午前8時半現在、平常通り運行しているということです。

また、宮古島と石垣島の島内を走る路線バスも台風の接近に伴って一部の路線が運行をとりやめていますが、Jアラートが出たことによる影響はないということです。

船舶の被害情報 確認されず(8:25現在)

沖縄県周辺の海域を管轄する第11管区海上保安本部によりますと午前8時25分現在、船舶の被害の情報は確認されていないということです。

第11管区海上保安本部は午前6時39分に対策本部を設置し、被害情報の収集や出動の待機を続けているということです。

8:15 沖縄県の危機管理対策本部会議 情報収集継続を確認

沖縄県は31日午前8時15分から危機管理対策本部会議を開きました。

会議ではこれまでに県や警察に被害情報が寄せられていないことや、引き続き情報収集を続けることが確認されました。
玉城知事は「国連決議に違反し、また台風第2号が本県に接近している状況でのミサイル発射は大変遺憾としか言いようがない。今後も引き続き国、市町村と緊密に連携し、住民の安全、安心の確保に全力で努めたい」と述べました。

空の便 那覇空港出発の計7便に遅れ(8:20現在)

航空各社によりますとJアラートが発出された影響で、午前8時20分現在、那覇空港を出発する空の便では、全日空と日本トランスオーシャン航空、琉球エアーコミューター、ソラシドエアのあわせて7便に遅れが出たということです。

このほかの便は平常通り運航されています。

また、31日は台風2号の接近に伴い、全日空は新石垣や宮古から那覇や羽田などを結ぶ便のあわせて24便の欠航が決まっています。

8:00 ゆいレール利用者「こういうことがあると本当に困る」

浦添市にある経塚駅からゆいレールに乗った男性は「車両に乗り込む時『20分遅れ』と表示されていた。ゆいレールに乗ったあとも石嶺駅で3分ほど停車するなど車両にいる時間がいつもより長かった。こういうことがあると本当に困る」と話し遅延証明書を持って職場へ向かいました。

8:00 沖縄県 玉城知事「国連安保理の決議違反」

北朝鮮による発射について31日午前8時ごろ県庁に登庁した沖縄県の玉城知事は報道陣に対し「さまざまな情報を収集してこのあと三役で現段階での情報の確認をすることになっている。北朝鮮のミサイルは国連安保理の決議違反として非難されていることで政府の対応を確認したい」と述べました。

那覇 市民「こういうことが起きてショック」

北朝鮮による発射が伝えられた際、那覇市内の公園にいたという80代の男性は「6時半からラジオ体操をやるために集まっていたらミサイルを撃ったとラジオから流れてきたので危ないと思って橋の下に移動した。こういうことが起きてショックだ。北朝鮮はわがままでしかたがない」と話していました。

また浦添市の70代の女性は「ラジオでミサイルの発射を聞いた時は驚いた。過去の歴史もあるし最近ではロシアによるウクライナへの侵攻もあったので大変不安だ」と話していました。

沖縄県警 被害情報確認なし(7:40現在)

沖縄県警察本部によりますと、午前7時40分現在、県内で被害の情報は確認されていないということです。

7:30 石垣市の小学校 児童たちがいつもどおり登校

沖縄県石垣市の小学校では午前7時半過ぎから傘をさしたり、雨がっぱを着たりした児童たちがいつもどおり登校していました。

小学校の教頭は「早朝から騒動となり、子どもたちの登校を前に、安全の確保などが危惧されましたが、登校時間の前に解除されてひと安心しました。台風2号の接近もあって心配はありますが、引き続き子どもたちの安全管理に努めたいです」と話していました。

7:30 与那国町の住民「飛来しないと聞いて安心」

沖縄県の与那国町役場の近くでは31日午前7時半ごろ、小学生や中学生が登校する姿が見られました。

役場近くの会社で働く50代の男性は「Jアラートが発出された時は緊張しましたが、いつものことだなと思った。与那国島には飛来しないと聞いて安心しました」と話していました。

与那国町の給食センターに勤務する63歳の男性は、「Jアラートが出された時は高台の牛小屋にいたのでほとんど聞こえず、かすかにサイレンの音が聞こえました。撃つよ撃つよと言われていて心の中では覚悟していましたがJアラートの音を聞くとさらに恐怖が上乗せされた感じがしました。まわりに人はいませんでしたが牛たちが一斉に反応して起き上がりました。その後、飛来しないと聞いて安心しました」と話していました。

小学5年の男子児童は、「お風呂の中に入ってずっと身を隠してカーテンも閉めて窓がないところに隠れた。1年くらい前に学校でそうするように習っていてJアラートを聞いて本当に起きたんだと思ったし、怖いなと思ってそわそわした。親にすぐに避難してと言われて家族みんなで隠れた」と話していました。

7:30 石垣市役所で対策本部会議

石垣市役所では31日7時半ごろから幹部が集まり対策本部会議が開かれました。

石垣市ではこれまでに被害の情報は入っておらず、北朝鮮のミサイルの落下や上空を通過する可能性がなくなったという政府の発表を受けて、対策本部を解散することを確認しました。

石垣市の中山市長は「こうした事態にわれわれ地方自治体が対応しなければならず日常生活にも影響がある。政府にはしっかり対応してもらわないといけないが、今回はPAC3の配備などの対応をしてもらった。今後も政府と連携を緊密にとって対応していきたい。ただ、PAC3が展開予定の場所に展開されていない間に発射されたので、今後、同様の事例があった時にどう対応するか確認したい」と話していました。

沖縄県 被害の情報なし(6:50現在)

沖縄県によりますと、午前6時50分現在で被害の情報は入っておらず、市町村と連絡をとって引き続き情報収集を進めているということです。

6:45 沖縄県庁 職員が連絡に追われる

Jアラートが発信されたあとの午前6時45分ごろ、沖縄県庁では30日夜から待機していた職員らが市町村や関係機関、それに県庁の関係部局への連絡に追われていました。

午前7時ごろには職員が相次いで登庁し、現在、危機管理対策本部会議に向けた調整が進められています。

6:30 NHK沖縄で職員が対応

31日午前6時半ごろ、NHK沖縄放送局内で撮影された映像では、Jアラートの情報がテレビの画面に映し出される中、職員が対応にあたっている様子が映っています。

6:30 那覇 Jアラートが出された直後の様子

Jアラートが出された直後、午前6時半すぎに那覇市内のマンションの13階から撮影した映像では、Jアラートのサイレンが流れたあと、防災行政無線が「ミサイル発射、建物の中に避難してください」と呼びかけていました。

その後、午前6時40分ごろには防災無線から「北朝鮮からミサイルが発射されました。建物の中に避難してください。窓から離れてください。今後の情報に注意してください」という音声が流れていました。

そして、午前6時56分ごろに那覇市の県庁南口の交差点を撮影した映像では、いつもどおり車が行き交い、避難するような人の姿は見られませんでした。

与那国島 防災無線でJアラート音声流れる

与那国島の西に位置する久部良地区では防災無線を通じてJアラートのサイレンや音声が流れました。

ホテルの従業員が周囲を気にする様子が見られました。

近くに住む20代の男性は「状況がよくわからないのでとまどっています」と話していました。

石垣島 市役所に市長らが集まり情報確認

石垣市真栄里では防災無線を通じてJアラートのサイレンや音声が流れ、その後、石垣市の職員の声で屋内に待機するよう呼びかけられていました。

また、石垣市役所には中山市長や防災担当者らが集まりテレビで情報を確認したり外部からの問い合わせに対応したりしていました。

70代の農家の男性は「特に関心がなかったがこんなに早いとは思わなかった。とりあえず室内でテレビで状況を見守っていました」と話していました。