【詳しく】北朝鮮“軍事衛星”打ち上げ失敗 2回目発射の可能性

北朝鮮は、国営の朝鮮中央通信を通じて、31日午前6時27分に北西部から軍事偵察衛星を搭載したロケットを打ち上げ、失敗したと発表しました。今後、原因を調査したうえで、可及的速やかに2回目の打ち上げを行うとしています。
最新の情報や動きを時系列でお伝えします。

韓国の情報機関、国家情報院は31日、国会で開かれた非公開の委員会で、これまでの分析を報告しました。

出席した議員によりますと、失敗の原因として、過去とは異なる技術的に難しい飛行ルートで打ち上げたため、問題が発生した可能性があるとの報告があったということです。

また、通常20日ほどかかる準備を数日に短縮したうえ、衛星発射場で行われている工事が完了していない状態で、打ち上げを急いだことも、失敗の一因の可能性があるとの指摘があったとしています。

さらに現地の状況から、国家情報院はキム・ジョンウン(金正恩)総書記が打ち上げに立ち会ったと推定しているということです。

2回目の発射については、早期に行われる可能性があるものの、エンジンの点検などで数週間以上かかるとの見方も明らかにしました。

韓国軍 “発射体発見か 引き上げ”

韓国軍は、北朝鮮が主張する「宇宙発射体」の一部と推定されるものを朝鮮半島西側の黄海上で見つけ、引き上げていると明らかにし、詳しく分析を進めることにしています。

韓国軍は、31日午前8時5分ごろ、同じく、オチョン島のおよそ200キロ西側の海上で「宇宙発射体」の一部と推定されるものを見つけ、引き上げていると明らかにし、画像を公開しました。

画像では、白く塗装された円筒状のものが確認でき、内部が空洞になっているのがわかります。

韓国軍は「正常でない飛行で落下した」としていて、詳しい分析を進めています。

北朝鮮 “異常発生し墜落 可及的速やかに2回目の発射を行う”

北朝鮮は31日、北西部から軍事偵察衛星を搭載したロケットを打ち上げ、異常が発生して墜落したと発表しました。

失敗の原因を調査し、可及的速やかに2回目の打ち上げを行うとしています。北朝鮮は国営の朝鮮中央通信を通じて、31日午前6時27分、北西部にあるソヘ衛星発射場から軍事偵察衛星「マルリギョン1号」を搭載したロケット「チョルリマ1型」を打ち上げたと発表しました。

それによりますとロケットは、1段目を分離したあと、2段目のエンジンの異常で推力を失い、朝鮮半島西側の黄海に墜落したということです。

朝鮮中央通信は「軍事偵察衛星の打ち上げ時に事故が発生した」と伝えていて、国家宇宙開発局の報道官が「ロケットの新型エンジンシステムの信頼性と安定性が落ち、使用された燃料の特性が不安定であったことに事故の原因があると見ている」と明らかにしたとしています。

国家宇宙開発局は「衛星打ち上げで見つかった重大な欠陥を調査して対策を早急に講じる」とした上で、可及的速やかに2回目の発射を行うとしています。

専門家 “エンジンが正常に燃焼しなかったか”

北朝鮮の発射について、海上自衛隊で司令官を務めた元海将の香田洋二さんは「決定的な情報はないが、北朝鮮が主張していた軍事目的の偵察衛星と考えていいと思う。何らかの理由で正常に飛行できなくなって、想定した弾道での飛行ができなかったとみられる」と話しています。

北朝鮮がロケットの1段目を分離したあと2段目のエンジンの異常で推力を失って黄海に墜落したと発表していることについては「衛星の場合は打ち上げに必要な推力やスピードを得るために液体燃料を使っている。液体燃料は燃焼剤と液体酸素などを使うが混合の割合が悪いなど何らかの理由で2段目のエンジンが正常に燃焼しなかったことがありえる」と分析しています。

そのうえで、北朝鮮が可及的速やかに2回目の打ち上げを行うとしていることについて、「キム・ジョンウン(金正恩)総書記の威信をかけて打ち上げようとしているので、次の失敗は許されない。詳しく原因を探求して、修正措置を取り、確認をして最終的に打ち上げることになるのではないか。短期間に打ち上げるというのがどのくらいの期間を意味するのかは分からないが、一般的にはかなりの時間がかかることが予想される。ただし、2回目の打ち上げは間違いなくやるだろう」と指摘しています。

9:30すぎ 浜田防衛相 “黄海上空で消失か”

浜田防衛大臣は、31日午前9時半すぎ、防衛省で記者団に対し、北朝鮮が午前6時28分ごろ、北朝鮮西岸のトンチャンリ付近から1発の弾道ミサイルの可能性があるものを南方向に向けて発射したものの、午前6時35分ごろ朝鮮半島西側の黄海の上空で消失したと推定されると明らかにしました。

北朝鮮が予告した期間内に予告した方向に発射されたものの黄海上空で消失したことから、宇宙空間への何らかの物体の投入はされていないと推定されるとしています。

また、これまでのところ、航空機や船舶などの被害の情報は確認されていないとしています。

浜田大臣は「ミサイルが消失した原因はこれからしっかり分析していきたい。まだ北朝鮮が予告した期間は残っており、しっかり対応していきたい」と述べました。

また浜田大臣は、北朝鮮が予告した期間の来月11日までは、沖縄県内に展開している地上配備型の迎撃ミサイル「PAC3」などについて、現在の態勢を維持する考えを示しました。

9:00すぎ 松野官房長官「厳重に抗議 強く非難した」

松野官房長官は臨時の記者会見で「北朝鮮は本日6時28分ごろ、北朝鮮西岸のトンチャンリ付近から1発の弾道ミサイルの可能性があるものを南方向に発射したが、6時35分ごろ黄海上空で消失したものと推定している」と述べました。

そのうえで「この発射は北朝鮮が予告した期間内で予告した方向に発射したものだが、黄海上空で消失し、宇宙空間への何らかの物体の投入はされていないものと推定している。詳細については、分析中だ」と述べました。

松野官房長官は「一連の北朝鮮の行動は、わが国、地域や国際社会の平和と安全を脅かすものだ。また、関連する国連安保理の決議に違反するものであり、北朝鮮に対して厳重に抗議し、強く非難した」と述べ、北京の大使館ルートを通じて抗議したことを明らかにしました。

そして「先ほどNSC=国家安全保障会議の4大臣会合を実施し、情報を集約し対応を協議した。政府としては、国連安保理の場を含め、アメリカや韓国をはじめ、国際社会と緊密に連携して対応するとともに、国民の生命や財産を守り抜くため、引き続き情報の収集・分析、警戒・監視に全力を挙げる」と述べました。

31日午後の記者会見では、北朝鮮の発射が拉致問題解決の取り組みに与える影響を問われ、松野官房長官は「予断を持って言うのは控えたい」と述べるにとどめました。

その上で「拉致問題は、被害者や家族も高齢となる中で、すべての被害者の1日も早い帰国を実現すべく果断に取り組んでいく」と述べ、ハイレベル協議の開始に向けて、全力をあげる方針に変わりはないという認識を示しました。

林外相 “断じて許されない”

林外務大臣は衆議院外務委員会で「北朝鮮が繰り返す弾道ミサイルの発射などは断じて許されず、今後も日米、日米韓で緊密に連携するとともに、国際社会とも協力しながら関連する国連安保理決議の完全な履行を進め、北朝鮮の完全な非核化を目指していく。詳細は分析中だがしっかり対応したい」と述べました。

斉藤国交相 “航空機や船舶 被害の確認はされていない”

北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射されたことを受けて斉藤国土交通大臣は「航空機や船舶の安全確認を徹底することや国民や関係事業者に対して迅速、的確な情報提供を行うよう指示を出している。現在のところ被害の確認はされていないが今後も関係部署と連携をとり緊張感をもって対応していく」と述べました。

立民 安住国対委員長「速やかな情報開示と報告求める」

立憲民主党の安住国会対策委員長は、党の会合で「Jアラートを出して国民に避難を呼びかけるのはいいが、結果を速やかに報告することが政府には欠けているのではないか。国民や国会への情報開示をしっかりやっていくことがJアラートのようなシステムを定着させるためには不可欠で、速やかな情報の開示と報告を求めていきたい」と述べました。

公明 山口代表 “国民の安全を守るための的確な行動を”

公明党の山口代表は、党の参議院議員総会で「北朝鮮の暴挙にしっかりと対応していかなければならない。北朝鮮は早速、2回目の発射も予告しているので、引き続き十分な警戒と対応を政府にとってもらい、国民の安全を守るための的確な行動を期待したい」と述べました。

維新 藤田幹事長 “国民も政治家も ミサイルに慣れたらだめ”

日本維新の会の藤田幹事長は、記者会見で「非常に遺憾で、北朝鮮からのミサイルに国民も政治家も慣れたらだめだ。東アジアの厳しい情勢の中で、防衛力を強化し抑止力を高めていくための深い議論を行うべきだ」と述べました。

共産 穀田国対委員長 “核開発と関連した活動 放棄すべきだ”

共産党の穀田国会対策委員長は、記者会見で「北朝鮮が『人工衛星』と称しても、弾道ミサイル技術を使った発射は国連安保理決議に違反するものであり、厳しく抗議したい。アジアと世界の平和と安全の脅威となる核開発と関連した活動は中止し、放棄すべきだ」と述べました。

小野寺元防衛相 “近いうちに2回目、3回目想定される”

自民党の安全保障調査会長を務める小野寺・元防衛大臣は、NHKの取材に対し「国連の安保理決議違反であり、外交的に厳しく対処を求めていくべきだ。北朝鮮は人工衛星と称しているが、明らかにICBM=大陸間弾道ミサイルの能力向上が目的で、成功するまで発射すると思うので、注意しておかなければならない」と述べました。

そのうえで「けさはレーダーから消失したあとも、Jアラートが出されていたことになるので、住民生活に影響が出ないよう、しっかり検証し、さらに確度を上げてもらいたい」と述べました。

このあと参加した党の会合では「今回は失敗したが最終的に完成するまで北朝鮮は続けるだろう。近いうちにまた2回目、3回目が想定されるので、政府は緊張感を持ってしっかり対応してほしい」と求めました。

また自民党の北朝鮮核実験・ミサイル問題対策本部の本部長を務める江渡・元防衛大臣は「許しがたい挑発行為を繰り返す 北朝鮮に対し、党として最大限の非難を表明する」と述べました。

防衛省幹部 “南方向の発射 人工衛星投入に適している”

防衛省の幹部は衆議院外務委員会で「北朝鮮の意図や目的について確定的に答えるのは困難だが、一般的に、北朝鮮から見て南方向への発射は、地表の観測などに有利な軌道への人工衛星の投入に適しているとの指摘がある」と述べました。

そのうえで「『衛星』と称しても、弾道ミサイル技術を用いた発射は国連の安保理決議に違反しており、国民の安全に関わる重大な問題だ。防衛省・自衛隊は、万が一わが国の領域に落下するものが確認された場合には迎撃を含む必要な措置をとることができるよう、破壊措置命令に基づき適切な態勢を構築してきた」と述べました。

沖縄県知事 “国連安保理の決議違反として非難”

北朝鮮による発射について、31日午前8時ごろ県庁に登庁した沖縄県の玉城知事は報道陣に対し「さまざまな情報を収集してこのあと3役で現段階での情報の確認をすることになっている。北朝鮮のミサイルは国連安保理の決議違反として非難されていることで政府の対応を確認したい」と述べました。

拉致被害者の家族会代表 “北朝鮮は交渉や対話に応じるべきだ”

拉致被害者の家族会代表で、横田めぐみさんの弟の拓也さんは「軍事的挑発によって得られるものはなく、日本と北朝鮮それぞれの人道問題である拉致問題と食糧問題の解決を図るため、交渉や対話に応じるべきだ。拉致被害者の帰国を待つ親世代は高齢化し残された時間はなく、政府は引き続き日朝首脳会談の実現に向けて取り組んでほしい」と話しています。

中国 “関係各国 改めて対話を”

北朝鮮による今回の発射について、中国外務省の毛寧報道官は31日の記者会見で「現在の朝鮮半島情勢のいきさつは明らかであり、悪化を防ぐ唯一の出口は、すべての当事者が、朝鮮半島に平和のための枠組みがないという問題の根本を直視することだ」と述べました。

その上で「有意義な対話を再開し、それぞれの合理的な懸念をバランスよく解決することが必要だ」と述べ、関係各国に改めて対話を呼びかけました。

米国 “強く非難 必要なすべての措置を講じる”

アメリカ・ホワイトハウスのNSC=国家安全保障会議の報道官は30日、声明を発表し「北朝鮮の弾道ミサイル技術を使った発射を強く非難する。これは国連安全保障理事会の決議に真っ向から違反した行為で、緊張を高め、地域と世界の安全保障環境を不安定にする危険性をはらんでいる」と非難しました。

そのうえで「彼らが宇宙への発射と主張するものは北朝鮮の大陸間弾道ミサイル計画に直接関係する技術を含んでいる。北朝鮮は直ちに挑発的な行動をやめ、対話の道を選ばなければならない。アメリカは国土の安全と同盟国の日本や韓国の防衛を確かなものにするために必要なすべての措置を講じる」としています。

韓国 “発射は国連安保理決議の重大な違反”

韓国大統領府は31日午前、チョ・テヨン国家安保室長の主催でNSC=国家安全保障会議を開きました。

韓国大統領府によりますと会議では、発射は国連安保理決議の重大な違反であり、朝鮮半島と国際社会の平和と安全を脅かす深刻な挑発だと非難しました。

そして、次の発射の可能性も含めて引き続き関係国と連携していくことを確認したということです。

日米韓高官が電話協議 “3か国で緊密に連携” 改めて確認

外務省の船越アジア大洋州局長はアメリカ国務省のソン・キム北朝鮮担当特別代表、韓国外務省のキム・ゴン朝鮮半島平和交渉本部長と電話で対応を協議しました。

この中で3氏は、弾道ミサイル技術を使用した31日朝の発射を強く非難し、前例のない頻度と方法で発射を繰り返していることは地域の安全保障にとって差し迫った脅威であり、国際社会に対する明白かつ深刻な挑戦だという認識を共有しました。

そのうえで、引き続き高い警戒感をもって状況を注視していくことで一致するとともに、地域の抑止力、対処力の強化や、国連安全保障理事会での対応などについて日米韓3か国で緊密に連携することを改めて確認しました。

韓国軍 “発射されたもの 正常でない飛行で落下”

韓国軍の合同参謀本部は31日午前6時29分ごろ、北朝鮮が主張する「宇宙発射体」1発が、北朝鮮北西部のトンチャンリ付近から南の方向に打ち上げられたと発表しました。

発射後、朝鮮半島西側の黄海の上空を通過し、韓国西部沖のオチョン島の200キロ余り西に落下したということです。

韓国軍は「正常でない飛行で落下した」としていて、アメリカ軍とともに飛行ルートなどについて詳しい分析を進めています。

韓国の通信社「発射に失敗した可能性を念頭に軍が分析」

韓国の通信社、連合ニュースは、韓国軍の消息筋の話として「宇宙発射体」が予告された落下地点に届かず、レーダーから消失したと伝え、発射に失敗した可能性を念頭に軍が分析を進めていると報じています。

政府関係者「宇宙空間に物体は投入されていない」

複数の政府関係者によりますと、北朝鮮から発射された弾道ミサイルの可能性があるものは朝鮮半島西側の黄海上空で消失し、今のところ宇宙空間に物体は投入されていないとみられるということです。

韓国メディア「落下地点に行かず、レーダーから消失」

複数の関係者によりますと、北朝鮮から発射された弾道ミサイルの可能性があるものは、飛行中にレーダーから消えたという情報があるということです。

また、一部は朝鮮半島の西側の黄海に落下したという情報があり、日本の上空の通過は確認されていないということです。

韓国の通信社、連合ニュースは韓国軍の消息筋の話として「北の宇宙発射体が予告された落下地点に行かず、レーダーから消失した」と伝えたうえで、軍が正常に飛行したかどうか、分析を進めていると報じました。

8:30すぎ 浜田防衛相が防衛省に入る

総理大臣官邸で開かれた国家安全保障会議の閣僚会合に出席した浜田防衛大臣は、午前8時半すぎ、防衛省に入りました。
防衛省は、情報の収集と分析を進めていて、浜田大臣は、報告を受けたあと、記者団の取材に応じる見通しです。

国家安全保障会議 終わる

午前8時すぎに総理大臣官邸で始まったNSC=国家安全保障会議の閣僚会合はさきほど終わりました。
閣僚会合では、これまでに入っている情報を分析し、今後の対応を協議したものとみられます。

7:30ごろ 岸田首相「被害状況は報告されず」

岸田総理大臣は、午前7時半ごろ総理大臣官邸に入った際、記者団に対し「北朝鮮から弾道ミサイルと思われるものが発射された。私から総理指示を発出した。現在、被害状況は報告されていない。詳細は分析中で、これから報告を受けたい」と述べました。

韓国で警戒警報 一時避難呼びかけ

北朝鮮による発射を受けて韓国では朝鮮半島西側の黄海にあるペンニョン島がある地域に、警戒警報が出され、住民に避難が呼びかけられましたが、警報は午前8時1分に解除されました。

また、発射直後には首都ソウルにも一時、警報が出されましたが、韓国政府は、ソウルを対象にした警報は誤報だったとしています。

7:12 浜田防衛相が官邸入り

浜田防衛大臣は午前7時12分、総理大臣官邸に入りました。

これまでに入っている情報の分析を進めるとともに、今後の対応について協議することにしています。

7:05 海上保安庁「すでに落下したとみられる」

海上保安庁は防衛省からの情報として「弾道ミサイルの可能性があるものは、すでに落下したとみられる」と午前7時5分に発表しました。航行中の船舶に対し、今後の情報に注意するよう呼びかけています。

7:04 エムネット「落下や上空通過の可能性なくなった」

政府は、エムネット=緊急情報ネットワークシステムで午前7時4分、新たに情報を発信し、「北朝鮮からミサイルが沖縄県の方向に発射されたものとみられるとして発表しましたが、我が国への落下や上空を通過する可能性がなくなったことが確認されました。避難の呼びかけを解除します」と伝えました。

7:00ごろ 松野官房長官 官邸に入り対応協議

松野官房長官は午前7時ごろ総理大臣官邸に入り、これまでに入っている情報の報告を受けるとともに、対応を協議することにしています。

航空機の運航に影響なし (07:00現在)

日本航空と全日空によりますと、午前7時現在、国内線、国際線ともに北朝鮮から弾道ミサイルとみられるものが発射されたことによる運航への影響はないということです。

沖縄県 被害の情報なし (06:50現在)

沖縄県によりますと、北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射されたことを受けて担当の防災危機管理課の職員全員を招集するとともに各部局で情報収集にあたっているということです。

沖縄県によりますと、午前6時50分現在で被害の情報は入っておらず、市町村と連絡をとって引き続き情報収集を進めているということです。

このあと沖縄県は緊急の会議を開く方向で調整しています。

国土交通省 日本周辺の航空機に注意呼びかけ

北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射したという情報を受け、国土交通省は現在、日本周辺の空域を飛行している航空機に情報を伝えるとともに、注意を呼びかけています。

韓国軍「トンチャンリ付近から南方向に打ち上げ」

韓国軍の合同参謀本部は31日午前6時29分ごろ、北朝鮮が主張する「宇宙発射体」1発が北朝鮮北西部のトンチャンリ付近から南方向に打ち上げられたと発表しました。

発射されたものは、朝鮮半島西側の黄海にあるペンニョン島西側の海上上空を通過し、韓国軍が飛行状況を確認しているということです。

06:39 エムネット「午前6時28分ごろ、沖縄県の方向に発射か」

政府は、エムネット=緊急情報ネットワークシステムで午前6時39分に情報を発信し、「午前6時28分ごろ、北朝鮮からミサイルが沖縄県の方向に発射されたものとみられます。建物の中、または地下に避難して下さい。続報が入り次第、お知らせします」と伝えました。

6:32 岸田首相 情報収集など指示

北朝鮮による発射を受けて、岸田総理大臣は午前6時32分、情報の収集と分析に全力を挙げ、国民に対して迅速・的確な情報提供を行うこと、航空機や船舶などの安全確認を徹底すること、それに不測の事態に備え万全の態勢をとることを指示しました。

06:30すぎ 韓国軍「北が主張している宇宙発射体を打ち上げた」

韓国軍の合同参謀本部は、「北が主張している宇宙発射体を打ち上げた」と31日午前6時半すぎに発表しました。

6:30前 北朝鮮と中国の国境付近 映像では確認されず

北朝鮮と国境を接する中国東北部・遼寧省の東港にあるホテルから、発射された時刻の31日午前6時半前に北朝鮮側を写した映像では、空は明るくなっているものの雲がかかっていて、ミサイルのようなものは確認されませんでした。

「PAC3」配備の4か所 動きなし

Jアラート=全国瞬時警報システムで、北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射されたと伝えられてからおよそ10分がたちましたが、NHKの映像からは、自衛隊の迎撃ミサイル、「PAC3」が配備されている沖縄県内の宮古島、石垣島、与那国島、それに那覇空港近くの4か所のいずれでも特段の動きは確認できません。

発射情報から10分 防衛省周辺で動き確認できず

Jアラート=全国瞬時警報システムで、北朝鮮からミサイルが発射されたとみられると伝えられてから10分がたちましたが、NHKの映像からは、地上配備型の迎撃ミサイル、「PAC3」が配備されている東京の防衛省の周辺で、特異な動きは確認できません。

防衛省 情報の収集進める

防衛省は北朝鮮から弾道ミサイルの可能性のあるものが発射されたと発表しました。

防衛省は日本への影響がないか情報の収集を進めています。

防衛省周辺のようす

NHKの映像からは、地上配備型の迎撃ミサイル「PAC3」が配備されている東京の防衛省の周辺で特異な動きは確認できません。

政府 緊急参集チームを参集

政府は、総理大臣官邸に設置している北朝鮮情勢に関する官邸対策室で情報を集約するとともに、緊急参集チームのメンバーを総理大臣官邸に集め、今後の対応を協議することにしています。

総理大臣官邸では、村田内閣危機管理監らが情報を収集し、分析を進めています。