イラン 温室効果ガス削減目標の策定に向け研修会 日本が協力

気候変動対策に各国が足並みをそろえて取り組むことが課題となる中、温室効果ガスの削減目標をまだ策定できていない国を支援しようと、イランで政府の担当者らを対象とした研修会が日本の協力で開かれました。

イランは温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」に基づく温室効果ガスの排出削減目標をまだ策定できていない数少ない国の1つです。

このため目標の策定を支援するための研修会が日本政府の協力で30日までの2日間、首都テヘランで開かれ、イラン政府の担当者らおよそ70人が参加しました。

研修会では発電や送電の効率化や、燃やしても二酸化炭素の出ない水素やアンモニアの利用、それに石油の精製過程で発生するガスの有効利用といった技術によって、どのくらい脱炭素の取り組みを進められるかを学びました。
イラン環境庁の気候変動対策の責任者は「日本のような国から知見を学ぶことは有益です。この研修を温室効果ガス削減の目標策定につなげたいです」と話していました。
また、講師を務めた資源エネルギー庁の渡邉雅士 石油・LNG企画官は「日本はことしG7の議長国でもあるので、われわれ自身の経験をイランの政策当局と共有して目標提出に貢献したい」と話していました。