北海道 十勝地方で竜巻などの突風発生か 気象庁

30日午後、気象庁は、十勝地方で竜巻などの突風が発生したとみられると発表しました。警察などによりますと、けがをした人はいませんが、農業用の資材が巻き上げられる被害が出たということです。

気象庁は、30日午後3時38分、十勝地方で竜巻などの突風が発生したとみられると発表しました。

午後3時半前には、帯広測候所の職員が、帯広空港から北に3キロほどの地点で竜巻のような現象を確認したということです。

また、午後3時過ぎに帯広市昭和町で現場を目撃した女性は「畑の上に煙のような柱が見えたあと、それが竜巻のように大きくなり、最後はだんだんと横に広がって、10分ほどで消えた」と話しています。

警察と消防によりますと、けがをした人の情報はなく、住宅などへの被害の情報も入っていないということです。

一方、帯広大正農協によりますと、帯広市桜木町の畑で作物を覆う農業用の資材や、作物の一部が巻き上げられる被害が出たということで、帯広測候所は、職員を現地に派遣し、当時の状況を調査べています。

また、帯広空港事務所によりますと、竜巻や雷の影響で、羽田空港行きの日本航空の便に1時間の遅れが出ました。

帯広 ニンジン畑で農業用シート飛ばされ

帯広市の牧野尚宏さんのニンジンの畑では、複数の農業用シートがめくれあがっていて、牧野さんによりますと、竜巻に飛ばされたとみられるということです。

牧野さんは「家にいたところ、隣に住む人から『大変なことになっているぞ』と声をかけられて知りました。シートが飛んでいるのを見て、あぜんとしました」と話していました。

そのうえで、「ニンジンの葉が傷ついていたので、収穫量が落ちるかもしれないと心配しています」と話していました。

竜巻とみられる雲 撮影した女性は

竜巻とみられる雲を撮影した40代の女性は「職場の外で休憩していたら、霧のような柱が空から出てきて、何だろうと思って見ていたら、さらに、その上から雲が出てきました。初めて見たので怖いというより、すごいなと感じました」と当時の状況を振り返りました。

女性によりますと、北海道帯広市昭和町では、竜巻とみられる雲が出る前、雷が鳴っていたということです。

そして、「どんどん竜巻のような雲の下のほうが、黒ずんで大きくなっていって、何か長いものを巻き上げているように見えました。畑の上を横に移動しているように見えましたが、次第に下の方からばらけていって、10分くらいで無くなっていきました」と話していました。