中国 宇宙ステーション完成後初 有人宇宙船打ち上げ成功と発表

中国は、去年、独自の宇宙ステーションを完成させたあと、初めてとなる宇宙船の打ち上げに成功したと発表しました。宇宙船には、3人の宇宙飛行士が搭乗し、ことし11月まで宇宙ステーションに滞在して実験作業などにあたるとしています。

中国は、日本時間の30日午前10時半すぎ、内陸部にある酒泉衛星発射センターから宇宙飛行士3人が搭乗した宇宙船「神舟16号」を打ち上げました。

中国国営の新華社通信によりますと、宇宙船は、およそ7時間後の日本時間の午後5時半すぎに去年、完成した宇宙ステーションとのドッキングに成功したということです。

3人は、現在滞在している「神舟15号」の飛行士3人と交代し、ことし11月までのおよそ5か月間、実験作業や施設の維持管理などを行うとしています。

宇宙ステーションの完成後、有人宇宙船が打ち上げられたのはこれが初めてで、今後も年2回のペースで有人宇宙船を打ち上げる予定です。

世界の宇宙開発をリードする「宇宙強国」を目指す中国は、これまでに月や火星の無人探査にも乗り出し、2030年までに月の有人探査を行う計画で、宇宙ステーションの本格的な運用を通じて技術や経験を蓄積してこうした計画に弾みをつけたい考えです。