スペイン首相 議会解散 7月総選挙へ 統一地方選の与党大敗受け

スペインのサンチェス首相は、総選挙の前哨戦と位置づけられていた統一地方選挙で与党が大敗したことを受けて、議会を解散し、7月に総選挙を行うと発表しました。

スペインで28日に行われた統一地方選挙は、右派の野党・国民党が、選挙が行われた12の州のうち7つの州で第一党となったほか、多くの市町村の議会選で勝利しました。

一方、サンチェス首相が率いる左派の与党・社会労働党や連立を組む左派の政党は、議席を大きく減らしました。

このためサンチェス首相は、選挙から一夜明けた29日、テレビで演説し「地方選挙ではあったが、選挙の結果にはそれを超えるメッセージがある」と述べ、民意を問いたいとして、議会を解散し、7月23日に総選挙を行うと発表しました。

今回の統一地方選挙は、これまで任期満了で12月に行うと目されていた総選挙の前哨戦と位置づけられていただけに、サンチェス首相としては、総選挙を前倒しで行うことで活路を見いだすねらいがあると見られます。

これに対し、野党・国民党は「早ければ早いほどよい」と述べ、解散総選挙を歓迎する考えを示しました。