憲法9条守る「九条の会」5年ぶり全国集会 大江健三郎さん追悼

憲法9条を守る活動をしている「九条の会」が5年ぶりに全国集会を開き、会の呼びかけ人でことし3月に亡くなったノーベル賞作家の大江健三郎さんを悼み、今後も活動を続けていく決意を示しました。

「九条の会」は、ことし3月に亡くなった大江健三郎さんや作家の井上ひさしさんなど9人が呼びかけ人となって2004年に発足し、憲法9条を守るために集会や勉強会などを開いています。

28日、5年ぶりとなる全国集会が東京 千代田区で開かれ、およそ300人が出席しました。
集会の冒頭「九条の会」の事務局長を務める東京大学の小森陽一名誉教授が「大江さんは九条の会の設立にあたって大事な役割を果たされ、その後も会のために全力を尽くされた」と述べ、大江さんを悼みました。

その上で「一方的な軍拡や憲法改正は許されず、憲法9条を守り生かしたいという大江さんの思いを受け継ぎ、活動をさらに進めていかないといけない」と呼びかけました。

「九条の会」では9人の呼びかけ人のうち大江さんを含めて8人が亡くなっていて、会員の高齢化も課題となっています。

参加した70代の女性は「これまで会を支えてこられた方々が相次いで亡くなられショックも大きいですが、孫たちに平和な世の中を残すために頑張り続けたい」と話していました。