日本老年精神医学会 “認知症リスクを判定” 新評価尺度を開発

認知症の早期診断につなげようと、日本老年精神医学会は本人や家族が13の質問に答えることで、認知症のリスクを判定できる新たな評価尺度を開発しました。

日本老年精神医学会が新たに開発したのは、認知症のリスクを判定する「JーMCI」という評価尺度です。

認知症は早期の診断や治療が重要とされていますが、リスクのある人を早い段階で受診につなげることが課題となっています。

新たな評価尺度は、認知症の症状のうち重要な特徴を13の質問として抽出し、本人や家族などが「はい」か「いいえ」で回答するもので、認知症の前段階とされる「MCI=軽度認知障害」のリスクも調べることができるということです。

本人が回答する際には自分の症状を軽く評価する傾向があることなどから、正確な判定ができるように調整されているということで、学会によりますと実際の患者などに参加してもらい検証したところ、認知症のリスクがある人の90%以上を見分けることができたということです。
今月から一部の健康診断の会場などで活用が始まっているということで、今後、ウェブサイトなどで利用できるようにすることを検討しているということです。
日本老年精神医学会の朝田隆理事は「リスクのある人を見つけ出すスクリーニングに役立ててもらい、早期受診を促したい」と話していました。