サリンなどの解毒に使う薬剤入った注射器紛失 東京 本郷消防署

東京消防庁は、東京 文京区の消防署で保管していたサリンなどの解毒に使う薬剤が入った注射器を紛失したと発表しました。誤って注射した場合の人体への影響は小さいとみられるということですが、東京消防庁は管理が不十分だったとして再発防止を徹底するとしています。

東京消防庁によりますと、文京区の本郷消防署で保管していた、猛毒のサリンなどの解毒に使う薬剤が入った注射器1本がなくなっているのが、25日に分かったということです。

薬剤は、鍵のついたロッカーに保管されていて、製造から時間がたっていたため、近く廃棄される予定だったということです。

誤って注射した場合の人体への影響は小さいとみられるということですが、東京消防庁は、警視庁に届け出るとともに、薬剤の捜索を続けています。

また消防署では、毎日行うとしていた薬剤の本数の点検を怠っていたことも分かったということで、本郷消防署の林田淳司署長は、「ご心配をおかけし、深くおわび申し上げます。薬剤の適正な管理を徹底し、再発防止に努めて参ります」とコメントしています。