
APEC貿易相会合 どこまでG7と一致した対応打ち出せるか焦点
APEC=アジア太平洋経済協力会議の貿易相会合が、25日、アメリカのデトロイトで始まります。G7広島サミットでは、重要鉱物などのサプライチェーン=供給網の強化などで合意しましたが、中国やロシアも参加するAPECでどこまで一致した対応を打ち出せるかが焦点です。
太平洋を囲む21の国や地域が参加するAPECの貿易相会合は、アメリカのデトロイトで25日から2日間の日程で開かれ、日本から西村経済産業大臣と山田外務副大臣が出席します。
会合では、G7広島サミットでも主要なテーマとなった
▽重要鉱物や半導体などのサプライチェーン=供給網の強化や
▽気候変動問題への対応
それに、
▽食料安全保障の強化などについて議論が交わされる見通しです。
日本や議長国のアメリカは、これらのテーマについて広島サミットでの成果も踏まえ、「グローバル・サウス」とも呼ばれる新興国や途上国に対して連携を呼びかけたい考えです。
ただAPECには中国やロシアも参加していて、去年の閣僚級会合では共同声明を採択できないケースが相次ぎました。
両国はG7広島サミットの首脳宣言に反発を強めていて、どこまでAPECとして一致した対応を打ち出せるかが焦点です。
一方、27日には同じデトロイトで、日本やアメリカ、それにインドなど14か国が参加するIPEF=インド太平洋経済枠組みの閣僚会合が開かれる予定です。
IPEFは影響力を強める中国を念頭にアメリカが提唱する枠組みで、日本としてはアメリカと協力し、交渉の一部合意など前進につなげたい考えです。