カナダとサウジアラビア 外交関係正常化に合意したと発表

カナダとサウジアラビアは、24日、外交関係を正常化することで合意したと発表しました。

両国は5年前、カナダ外務省がサウジアラビアの人権問題を批判したことをきっかけに外交関係が悪化していました。

カナダの外務省は5年前、サウジアラビアで拘束されたという女性活動家を直ちに釈放するようツイッターに投稿しました。

このツイートにサウジアラビア側が反発し、カナダの大使を国外退去処分にしたほか、新たな取り引きや投資を凍結するなど関係が悪化していました。

カナダ政府とサウジアラビア政府は24日、「外交関係を回復したいという双方の希望に照らし、外交関係を以前のレベルに戻すことに決まった」として外交関係を正常化することで合意したと発表しました。

また、両国は新たな大使を任命することでも一致したということです。

外交関係の正常化は、去年11月にタイで開かれたAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議の際に、カナダのトルドー首相とサウジアラビアのムハンマド皇太子が話し合った内容に基づいているということです。

カナダの公共放送CBCは「サウジアラビアは重要なプレーヤーで、無視することはできない。完全な外交関係を持つことは大切だ」とする当時サウジアラビアに駐在していたカナダ大使の話を伝えています。