ユネスコ「世界の記憶」に平安時代の僧の文書を登録へ

世界各地に残る古文書などを人類の財産として保護するユネスコの「世界の記憶」に、平安時代の僧である円珍に関する文書が登録されることが決まりました。ユネスコは24日、パリで行っていた執行委員会のなかで、新たに64の歴史的な文書などを「世界の記憶」に登録することを決めました。

このうち、日本が申請していた滋賀県大津市の三井寺などが所有している、平安時代の文書が登録されることになりました。

これは当時、中国の王朝である唐に渡り、日本に密教の教えをもたらした僧・円珍に関する文書で、唐で使われていた通行許可書の原本などが含まれていて、文部科学省によりますと、貴重な史料だということです。

「世界の記憶」には、これまで、シベリア抑留に関する資料などが登録されていて、日本に関連する登録は8件目です。

ユネスコはこのほか、地球の成り立ちを知る上で貴重な地形や地質がある地域を認定する「世界ジオパーク」に、石川県白山市の「白山手取川ジオパーク」を認定しました。