米債務上限問題 交渉が続くもこう着状態

アメリカ政府の借金の上限、債務上限問題をめぐってバイデン政権と野党・共和党の交渉が続いていますが、共和党のマッカーシー下院議長は24日、記者団に対して「合意にはまだ遠い」と述べ、こう着状態となっています。

アメリカ政府の債務上限の引き上げをめぐってバイデン大統領と共和党のマッカーシー下院議長は今月22日直接協議を行いましたが合意には至らず、24日も交渉担当者レベルの協議が続けられています。

交渉状況についてマッカーシー議長は記者団に対し「合意にはまだ遠い」と述べました。

そして「アメリカは歴史上最も高い水準の債務を抱えており前の年度よりも支出を減らさなければならない」と強調しました。

一方、バイデン政権は1兆ドル以上の追加の歳出削減を提案しているにもかかわらず共和党側は受け入れておらず、トランプ政権下で実施した減税の廃止や、増税によって歳入を増加させるべきだと主張していて双方の主張が対立したままです。

有力紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」はイエレン財務長官が24日「債務の上限が引き上げられなければ早ければ来月1日に政府が債務を支払えなくなる可能性が高い」と警告したうえで最新の見通しを近く議会に示す考えを示したと報じています。

アメリカ国債が債務不履行に陥る可能性がある期限が迫っており、金融市場では警戒感が高まっています。