天皇皇后両陛下 戦没船員らの追悼式に出席 神奈川 横須賀

天皇皇后両陛下は、神奈川県横須賀市で、太平洋戦争で犠牲になった民間の船員らの追悼式に出席されました。

「戦没・殉職船員追悼式」は、横須賀市の観音崎公園に慰霊碑が建てられた昭和46年から行われていて、今回が50回目になります。

24日の追悼式は午前11時ごろに始まり、両陛下はほかの出席者とともに黙とうをささげられました。
天皇陛下は「先の大戦の記憶が薄れようとしている今日、わが国の平和と繁栄が、戦没・殉職船員を始めとする多くの人々の尊い犠牲の上に、国民のたゆみない努力によって築き上げられてきたものであることを、決して忘れてはならないと思います。皆さんと共に、み霊の安らかならんことを祈るとともに、改めて人の命の尊さに思いを致し、平和な世界と安全な海の実現を心から願います」などとおことばを述べられました。

このあと、両陛下は、6万人を超える犠牲となった船員らの名簿が納められた慰霊碑に、白い花束を手向けて深く一礼されました。

式のあと、天皇陛下は皇后さまとともに出席した遺族にことばをかけ、乗組員だった父親を幼いころに亡くした81歳の女性には「いろいろと大変な思いをなさってきたでしょう」と話されていました。