ロシア スパイ活動で起訴の米有力紙記者 8月末まで拘束決定

ロシアでスパイ活動を行っていたとして当局に起訴された、アメリカの有力紙のアメリカ国籍の記者に対して、ロシアの裁判所は期間を延長して8月末まで身柄を拘束する決定をくだし、一層拘束が長期化するおそれが出ています。

アメリカの有力紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」の記者でアメリカ国籍のエバン・ゲルシュコビッチ氏はことし3月、ロシア国内でスパイ活動を行っていたとして当局に逮捕され、その後、起訴されました。

ゲルシュコビッチ氏は「ジャーナリストの活動をしていただけだ」として、全面的に否認しているということです。

ロシアの国営通信社によりますとモスクワの裁判所は23日、およそ3か月、勾留を延長するとして、8月30日までゲルシュコビッチ氏の身柄を拘束する決定をくだし、一層拘束が長期化するおそれが出ています。

ロシアでは、スパイ活動の罪で有罪となった場合、最長で禁錮20年が科される可能性があり、アメリカ政府は繰り返し、即時釈放を求めていますが、ロシア側は応じていません。

ロシア外務省は今月19日、アメリカの制裁に対する報復措置を発表した声明の中で、ゲルシュコビッチ氏についても言及し、モスクワのアメリカ大使館が求めている面会を重ねて拒否したと説明していて、アメリカとの対立をさらに深めています。