ベラルーシ「強制着陸」で拘束の反政権派ジャーナリストに恩赦

ベラルーシのルカシェンコ政権はおととし、国際線の旅客機を着陸させて拘束した反政権派のジャーナリストに対し恩赦を与えたと発表しました。

ベラルーシの当局は、おととし5月、領空を飛行していた国際線の旅客機を着陸させて、搭乗していた反政権派のジャーナリスト、ロマン・プロタセビッチ氏を拘束し、これについて欧米側はルカシェンコ政権を強く批判し、プロタセビッチ氏の即時釈放を求めていました。

プロタセビッチ氏は3年前のベラルーシの大統領選挙で、不正があったとする報道を行い、ルカシェンコ大統領の辞任を求める抗議活動に大きな影響を与えたとされていましたが、今月首都ミンスクの裁判所は国家権力の奪取を呼びかけた罪などで禁錮8年の判決を言い渡していました。

これについて、ベラルーシの国営通信は22日、ルカシェンコ大統領が恩赦を与え、これを受けてプロタセビッチ氏は釈放され、「国と大統領に感謝している」と述べたと伝えました。

恩赦の理由について国営通信はプロタセビッチ氏が当局の捜査に協力したためだとしています。

ベラルーシでは、ことし3月には去年、ノーベル平和賞を受賞した人権活動家が禁錮10年の判決を言い渡されるなど、強権的なルカシェンコ政権への国際社会からの批判が続いています。