建設機械メーカー各社 深刻化する人手不足を最新技術で対応

建設業界で人手不足が深刻化する中、建設機械メーカー各社は自動運転や遠隔操作といった最新の技術で対応しようと開発を加速させています。

このうち日立建機が開発を進めるのは、油圧ショベルの自動運転です。

ショベルの車体と作業現場の周辺に設置された複数のセンサーで、車体の位置を把握するだけでなく、作業を行う土砂などの形状も検知します。

そのうえで、最も効率的なルートや、作業の方法などを判断し、自動で作業を行います。

いまは実証実験を進めていて、数年後の実用化を目指すとしています。

日立建機先行開発センタの井村進也担当部長は「指示を出せば機械が自動で動くので、1人で複数の機械を動かすこともできる。人手不足の解決の手助けになれるように1歩ずつ開発を進めたい」と話していました。

また、コマツは、遠隔で重機を操作できるシステムを開発しました。

この日は、導入を進めている愛媛県の企業が実証として千葉県内の施設にある重機を遠隔で操作していました。

コックピットのような形状をした操作席では、7つのモニターを使って現場の様子が映し出され、担当者は実際の運転席にいるような感覚で操作ができるということです。

国土交通省によりますと、建設業界では働く人のうち35%が55歳以上とほかの産業と比べて平均年齢が高い実態があり、人手不足が深刻化するなか、新たな技術開発の動きはさらに加速しそうです。