富士山の夏山シーズン前に安全祈願 山梨 富士吉田

富士山の夏山シーズンを前に山梨県側のふもとの富士吉田市では、登山者の安全などを祈る行事が行われました。

行事は富士吉田市の吉田口登山道近くにある慰霊碑の前で行われ、山小屋や市、警察の担当者などおよそ30人が集まりました。

はじめに「北口本宮冨士浅間神社」の神職が神事を行いました。

集まった人は玉串をささげて、ことしの夏山シーズンの登山者の安全を祈るとともに、過去に富士山の登山で亡くなった人たちを慰霊していました。

主催者によりますと、富士山の山梨県側では、記録が残る昭和31年から先月末までに遭難や滑落などで亡くなった人は325人に上るということです。

ことし、富士山は世界遺産への登録から10年の節目や新型コロナの制限緩和を背景に登山者の増加が見込まれていて、それに伴う事故なども懸念されています。

富士山吉田口旅館組合の中村修組合長は「事故のないシーズンになるよう祈りました。山小屋としても登山者を安全に受け入れたい」と話していました。

山梨県側の山開きは7月1日で、静岡県側と同じ9月10日までが夏山シーズンの予定です。