ローマ「トレビの泉」に大量の黒い液体 環境活動家が抗議活動

世界中から多くの観光客が訪れるイタリアのローマにある「トレビの泉」では21日、環境活動家たちが気候変動問題などを訴え、泉に大量の黒い液体をまく騒ぎがありました。

ロイター通信などによりますと、イタリアのローマにある観光名所「トレビの泉」で21日、複数の環境活動家たちが植物性の炭を含んだ黒い液体を大量にまき、泉が黒く染まりました。

ロイター通信が配信した映像では、活動家たちが真っ黒の液体をまいている様子や、化石燃料に金は払わないなどと書かれた横断幕を広げている様子が映っています。

活動家たちは駆けつけた警察官たちに横断幕を取り上げられ、腕や体をつかまれて泉の外に運び出されていました。

抗議活動を行った理由について活動家たちはSNSなどで、政府が化石燃料への投資を続けていることで、気候が変動しイタリア北部で豪雨による大規模な洪水が起きたためだと主張しています。

メローニ首相はG7広島サミットを切り上げて抗議活動が行われたこの日、洪水の被災地を訪れていました。

ローマのグアルティエーリ市長によりますと、トレビの泉の清掃のためには30万リットルの水を捨てる必要があり「私たちの芸術的な遺産に対する不条理な攻撃はもうたくさんだ」としています。