ゼレンスキー氏“バフムトかつての広島に似る”【会見動画】

G7広島サミットに参加したウクライナのゼレンスキー大統領は21日夜、広島市内で会見し「ウクライナのバフムトで起きている破壊とかつての広島の写真が似ている」と述べ軍事侵攻を続けているロシアを改めて非難した上で、東部の激戦地バフムトも含めて将来的にウクライナを復興させる決意を示しました。

(動画は33分31秒。データ放送ではご覧になれません)

ウクライナのゼレンスキー大統領は、21日午後、広島市の平和公園を訪れたあと、岸田総理大臣との会談に臨んだのに続いて、今夜7時半前から会見を行いました。

このなかでゼレンスキー大統領は「侵略者たちは、人々を支配下におくだけでなく、ウクライナ人そのものが存在しないと世界にうそをついている」と述べ軍事侵攻を続けているロシアを改めて非難しました。

そして「ウクライナのバフムトで起きている破壊とかつての広島の写真の風景が似ている。バフムトはすべての建物や道路が壊された状態だ。広島を見て、生きている街だと感じた。バフムトも将来、必ず再建できると思う」と述べ東部の激戦地バフムトも含めて将来的にウクライナを復興させる決意を示しました。

またゼレンスキー大統領は「広島では、ウクライナの国旗を見たが、ウクライナの国民に対する信頼や支持の表れだ」と述べ謝意を示した上で日本に期待することについて「ウクライナの戦後復興に向けた技術だ。日本の経験は極めて重要であり、技術が必要だ」と述べました。

一方、ロシア側がバフムトを完全に掌握したと発表したことについて「正確な位置は教えられないが、バフムトでは重要な任務が続いている。21日の時点でロシアに占領されていない」と述べ、ロシア側の発表を否定しました。

そして、ゼレンスキー大統領は「和平に向けた10項目は将来の侵略国を止める手段となる」と述べウクライナが掲げる、ロシア軍の撤退や領土の保全などを盛り込んだ和平提案は、ロシアとの停戦時だけでなく将来にわたって戦争を防ぐ有効な手だてになると強調しました。